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2018年01月27日(土) |
アンティーブの散歩道 |
よく晴れた休日。アンティーブ(Antibes)へ足を延ばした。
駅から徒歩1分ほどの距離にあるオフィス・デ・ツーリズモで地図を入手して歩き始めた。たった数百メートル歩く間にBIOのお店が3件もある。最近髪を切ろうと機会があればどんなものかと偵察しているヘア・ドレッサーはどこもエレガントな雰囲気だ。
10分ほどでマルシェやブロカントが開かれるスクエアに出る。
ブーランジェリーとカフェが沢山ある。程よく賑やかでいて、ゆったりとした空気が漂っている。
ガレット・デ・ロワはまだまだブーランジェリーの主役。外国人のわたしでさえ何かと機会があって6回食べたのだ。フランス人に″もう見たくもない″という人がいるのも頷ける。
市庁舎の前にはマルシェが並んでいた。午前中で終わりのようですでに半分たたまれていた。ミモザのような小ぶりな花に心惹かれる。
マルシェの前のその名も″Falafel″というお店でランチ。ファラフェル・サンドイッチに目がなくて見つければ食べてみずにはいられない。ファラフェル・サンドイッチというだけで半分はすでに満足なのだが、点数をつけるなら今まで食べた中で一番低いだろう。サンドイッチのパンがホーム・メイドでなくて具もソースも少ない。しかし低価格なのでこんなところだろうと思う。このお店はとても人気のようで地元の人々で賑わっていた。
カセドラルとピカソ美術館の間に地中海が見えた。アンティーブは湾のようにへこみがある地形で向こう側の山々が見えるのが美しい。海水浴場もある。夏のヴァカンスシーズンはさぞかし賑わうことだろう。
バルセロナ出身のアーティスト、ジャウメ・プレンサ(Jaume Plensa)の作品″Le Nomade"。虎ノ門ヒルズにあるのと兄弟だが、こちらのほうがのびのびして見える。地中海の青と空の青の中に浮かぶ白文字は見事に調和がとれていて美しかった。
ジェラートを手に持った人々をちらほら見て歩いてくるほうをたどって見つけた。中に入るとちょっといかつい雰囲気のお兄さんが″Ciao!″と挨拶する。味見させてもらったら本物のイタリアの味だった。ストロベリー・ヨーグルトとヘーゼルナッツを選んだ。アイス・クリームは好きだけど、あまり人生の中で執着して食べたことはなかった。しかし、イタリアのジェラートとなると別物。暑くても寒くても見れば食べたくなってしまう。
自由に見学できる工房があった。彼女達はアーティストの卵でまだ勉強中の人々のようだ。作品はどこか初々しかった。
アンティーブはニースのようにやかましくもなくモザイクでもコマーシャルでもなく、マントンよりも垢ぬけている。それでいてまったくスノッブな感じがしない。″良識のある大人の町″、これがわたしのアンティーブの第一印象。