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近所のブリティッシュ夫妻が夕飯に招いてくれた。フランスの家はどれも歴史を感じさせる年季の入った外観の建物ばかりだが、中に入ってみるとモダンに改装されて水周りなどもちゃんと21世紀の技術で使い勝手良くできていたりするのだが、彼らは家の中もアンティーク調に揃えていてとても素敵だった。ヨーロピアンの街の景観や心地良く暮らすためのインテリアへの拘りは見習いたいところだ。どこの街も建物の高さが揃えられていて気持ちがいい。
中型犬に大型犬、猫2匹と人4人、小さなリビングは賑やかだ。肉を食べないわたしに気を遣ってくれたのだろう、フィッシュ・カレーと野菜のトマト煮を出してくれた。彼らも半年かけてイギリスで綿密に動物輸出の準備をして犬猫を連れてきたのに、ニースの空港で適当にあしらわれて"せめて書類だけでも提出させて欲しかった"そうだ。まぁ、フランス側がどうであれ、イギリスも日本も動物検疫は厳しい国なので、書類なしには出国できなかっただろうが。
イギリスと日本とフランスのカルチャーの違いを話すと日本とイギリスは几帳面さではかなり似ているように感じた。フランスでは始業開始時間は到着する時間であって、そこから荷物をおろし、みんなとキスを交わし・・・と始まるので客はオープニングアワーぴったしに行くと延々待たされる。この国ではなんでも予約して行くことが必要だ。なぜならカフェやたばこの時間に突然来客があっては迷惑なのだ。フランス人はややこしいことが大好きでシンプルな物事も彼らにかかるとたちまち複雑になる。日本には「お客様は神様」という言葉があり、イギリスには"The customer is always right"という言葉がある。フランスでは可笑しくもないのにニタニタ笑うのは気色が悪いと思っているから客にはスマイルしない・・・。並べていくとちょっとコミカルで可笑しくなってしまうが、これからあれこれと不可解なことに遭遇するのかもしれないなぁと想像するとぞっとする。
デザートにはわたしが作ったタルト・オ・ポワールと彼らが作ったパブロバが並んだ。メレンゲとかマシュマロの類にあまりそそられないので買って食べたことがなかったが、とても美味しかった。外側がシャリっとした焼きメレンゲ、その内側にマシュマロのような食感のメレンゲ、芯の部分はクリームチーズが入っていた。
飾らない家庭料理がもっと知りたい。リュカの人柄が良いおかげで幸い気軽に食事に招いてくれる人がいっぱいいる。そういうレシピを集めていけたらいいな。