My life as a cat DiaryINDEX|past|will
母の仕事が休みで家族でランチに出かける約束だったが、朝実家からミュンちゃんがもう危ないという連絡がありキャンセルとなった。10時過ぎ、死んだという連絡があった。母が徐々に硬く冷たくなっていく体をずっと抱いていたそうだが、ちょっと何かを取りに外へ出て帰ってきたら息絶えていたそうだ。昨日までふつうにしていたし、死に際もさほど苦しそうではなかったというので、こういうのを老衰というのだろう。そこで産み落とされたのか棄てられたのか、小さな黒猫3匹土手で鳴いていたところを小さな子供を連れた女の人に拾われた。1匹はどこかに行ってしまい、2匹残った。どなたか黒猫1匹いりませんか、というスーパーマーケットの貼り紙をたまたま黒猫を事故で亡くして傷心だったわたしが見かけてうちに来たのだった。成猫になっても子猫のように小さかったが、避妊手術前に大きな白猫が家に来るようになり、やがて2匹の子供を産んだ。黒猫と白猫の子供は白に黒ぶちとグレイの縞模様だった。黒ぶちは母の友達にもらわれていき、縞模様は一緒にいる。この子はなにがどうしたのか、全く誰にも心を許さない不思議な子だ。辛うじて家族のことは"嫌いじゃない"くらいな雰囲気で家出したりはしないのだが。ミュンちゃんは生き物がとにかく大好きで、中でも母は格別でトイレにもお風呂にも常に母の首によじ登って着いていった。母はミュンちゃんが認知症のようになってちゃんとトイレで用を足せなくなってからも嫌な顔ひとつせず"当然"のようにオムツを変えて、毛づくろいできなくなった体を毎晩お風呂で洗ってあげていた。だから母がお休みの日を選んで死んだのかもしれない。16年よく生きてくれた、ありがとうと言いたい。遺体は庭に埋めるというので、その魂は庭仕事をする母に寄り添えることだろう。
Michelina
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