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ついにフランス大使館へ出向き、ビザの申請を終えた。荷物検査を終えて中に入ると、早速窓口で揉めに揉めている女性を見てしまう。想像した通りの光景に一揆に気が重くなる。わたしは何か突っ込まれたり、書類不備だったり、大使館相手に揉めたりするのだけは避けたいとこの2か月緻密にリサーチして書類を作り上げたのだった。でもどこから矢が飛んでくるのかわからないじゃない、こういうことは。みんな初心者で手探り、"慣れてる"なんて人はほぼいないのじゃないかな。自分の名前が呼ばれて心臓飛び出しそうになりながら書類を渡し、カチカチになっていたら、いくつか質問をされたものの、それは全て書類に明記してあった内容だった。ようするに"確認"だけだった。写真を撮られ、指10本の指紋を取られ、終わった。
「おつかれさまでした」
と窓口の面接官に言われた時はこの2か月の労をねぎらわれたかのようだった。ふぅっと力が抜けた。この後どう転ぶかはわからないが、ひとまず自分の仕事は落ち着いたわけだ。
終わったのがちょうど正午。場所は広尾。気の利いたカフェやレストランがたくさんある。"La Jolla"というカリフォルニア州のメキシコとの国境にほど近い町の名前がついたお店に入った。ブリトー(小麦粉)とかエンチラーダ(トウモロコシの粉)とか選んでその具もチキン、ビーフ、チーズなどと選べる。ブリトーのチーズにしてみた。うわぁ、日本とは思えないすごいボリューム。ブリトーの中に豆のピュレとチーズが入り、更に上にチーズを乗せて焼いてある。小麦粉、レッド・キドニー・ビーンズ、米、トマト・ピュレに水、使われてるのはそれくらいか。たった数個の材料を使いまわして、これだけ作ってしまう乾燥地帯特有の逞しさがいじらしい。これにサラダとコーヒーが付いて1000円なり。客の半数が欧米系の大男達だった。わたしは量は半分でいいかな。夕飯は要らないというくらい満腹になってしまった。大変満足でした。