My life as a cat
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2015年02月04日(水) みんな神の子

介護問題についてのドキュメンタリーをテレビで観た。介護士という職業は過酷で定収入というのが現況で、そうなるとやはり人手不足となる。介護の必要な人はわんさかと″待機″している。介護士は人の世話を焼いても自分の私生活すら経済的に困窮している。国は彼らに補助を与えるのか検討している云々という内容だ。

これを見て脳裏に浮かんだのは、電車の中で誰にも席を譲ってもらえず立ち尽くしている老人の姿だ。″優先席″なんてものがあるのがそもそもおかしいのではないのか。社会のモラルが老人や妊婦に席を譲ることを当然としていたら、そんな物は必要がない。介護は徴兵ならぬ徴介護士にすればいいのではないかと発言した政治家がめためたに人々に叩かれているのをお見かけしたが、わたしはこれはそう突飛な発想ではないと思う。徴兵制度のあるヨーロッパのいくつかの国では戦闘訓練か病院で働くかが選択できたりする。以前付き合っていた人は、わたしが具合が悪くて吐いてしまった時、ポーカーフェイスで後処理をしてくれた。あまりにも慣れた手つきなので聞いてみると、自分は戦う意志はないので病院で働いたのでこういうことはなんでもないと言った。ベッドメーキングもお手の物だった。徴介護の経験は必ず人生のどこかで役立つ良い授業ともなるに違いない。

しかし本当は、こういうものはボランティアで賄える社会というのが理想なのだと思う。専門知識のある介護士は現場を取り仕切る役となればいい。それとも専門知識のない者にできるような仕事は皆無なのか。ただ、このアイディアは介護士とボランティアの間にきっちりと線引きをしないと、″ボランティアで賄えるなら″と介護士のさらなる労働条件悪化に繋がりかねないのでしょう。

この世に生み出してくれた親がいない人はいない。人はみんな神の子だ。本来は自分の家族がそうなった時だけでなく、全ての老人は″この国を残してくれた恩師″として社会が面倒を見るべきなのだと思う。


Michelina |MAIL