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2014年10月25日(土) |
シンプルに生きる −ストレスからの解放 |
電車に乗れば読書をするわたしの目の端でくるくると忙しく回り続ける隣の人のスマートフォンの画面やゲームの画面、同僚から聞く噂話や陰口、そして仕事の納期のプッシュ。外界から受けるストレスに押しつぶされてしまいそうだった週の終わり、ドミニク・ローホーさんの「シンプルに生きる―ストレスからの解放」を再び開いてみる。ミニマリズムを提唱する著者の真意のみをギュっと凝縮した端的な言葉は複雑な世の中に疲れた精神にするりと心地良く響く。自分に利益をもたらさない世間の雑事に心を乱されることなく、心の平穏を守り続けられるようになるまでには、まだまだ訓練が必要だ。ストレスは伝染病だ。ストレスを与えられたからといって、愚痴などをこぼそうものなら、それを聞いてくれる優しい友人に同じようにストレスを移してしまう。ストレスを遮断できる強靭な肉体と精神を養いたい。
とても励まされた。覚書としてここに書き写しておこう。
― 自己の悩み、これは恒久的に繰り返し問われている問題です。自分について悩むことは、例えば自然災害、この世の冷酷さや過ち、といったある種の外界の現象について思いを巡らすことが無意味であること、それよりも自分が直接関わりのある即時的な物事に目を向けるべきであることを私たちに気付かせてくれます。
― 心配する、見放されたと感じる、孤独感、落ち込み、恨み、否定的になる、怒りで頭が一杯だ。そういうときは面白い本を読む、いつもと違った服装をする、花を飾る、音楽をかける、香を焚く、またはアロマキャンドルをつけるなどして自分の周りをできる限り楽しくするように心がけてみましょう。ヨガのポーズをしてみる、軽い体操をする、日記を付ける、風呂に入る、またはウォーキングに出かけてみるのも良いでしょう。肝心なことは新しいエネルギーが代替するまで「マイナス思考の流れを止める」ことなのです。
― 眠りに着く前に自分の一日の中で起こった楽しかった出来事を再び思い起こしてください。散歩、美味しい食事、友人との出会い.....。これこそがあなたの宝となるものなのです。急いでこれを手帳のページに記します。そして後になってこのメモは人生が自分にプレゼントしてくれた幸福の総決算となるのです。
― 自分にとって何の支えともならないような交友関係は整理してしまいましょう。恋愛においては相手の性の奴隷とならないように。知性のない人とは一線を引きましょう。そもそも批判したくなるような人とか最初から付き合うのをやめたほうが賢明です。人の気持ちを理解することができない人は、私たちの向上心を阻害します。段階的に、ただし確実にそういう人たちが自分の生活に占める割合を減らしていくようにしましょう。そして自分が苦手とする人のことを考えるために、たとえ1分でも時間を無駄にしないようにするのです。居心地の悪いシチュエーションに無理に適応しようとするのはやめましょう。常に周りが要求することに気を配り、仮面を被ってさまざまな役を演じるような巷のルールは放っておきましょう。
― 自分の悩みについての話題も、大量の「無償」のアドバイスもよくありません。人に必要以上に援助をすると、受ける側は絶対に何も学習しません。彼らにプレゼントできる唯一価値のあるものは、自分自身をコントロールする態度と凛とした規律。それは落ち着き、存在感、静かに聞く態度や思いやりというものです。あなたが信用できる人間であるといった安心感を与え、あなたの存在感や忍耐力を相手に気付かせることなのです。
― おしゃべりは度を超すと私たちのエネルギーを使い果たし、言葉が本来持つ重みを失わせます
― 批判ばかりする人は、自分に問題がある人です。感情的にどう思っても、人の悪口は言わない、とこころに誓いましょう。しばらくすると習慣として身に付いてくるでしょう。
― 貧しい人たちを救済するですって?むしろ私たちの社会のほうが貧しいのです。それは、幸せ、イコール、所有することと信じ、コマーシャルに影響され、競争が招く悪循環にはまり、よりシンプルに生きる自由さえも持てない貧しさです。貧しさとはお金の有無ではなく、人間的、精神的、知的資質が低下することを意味するのです。人を助けるには、まず自らがシンプルに生きること。
― 私たちの存在を構成している原子微粒子ひとつとってみても、長い人生の間に変化しないものはありません。変化していくことを快く受け入れる姿勢こそが自分がまだ若い証拠なのです。変化が止まるとき、それは私たちが死ぬときです。
― (ある旅人の手記)「その日私はサハラ砂漠でベドウィン遊牧民が小さなガラスのコップに甘いお茶を淹れてくれたのをよく覚えている。彼は水を入れた古いカンカラを、木切れ2、3本でつけた火にかけて湯を沸かし、仰々しく準備してくれた。コップはひとつしか持っていなかったので彼はまず私の茶を淹れ、私が飲み終えると自分の分を淹れたのである」
貧しさは、東西問わず多くの神秘主義者や思想家にとっては「徳」とされ、禅の教えによると「清貧」とは金銭の乏しさを意味するのではなく、謙虚さと現世的な欲望の放棄とされています。
― ドイツの哲学者でもある心理学者のエリック・フロムという人は次のように説明しています。花を見るのは存在の世界に生きることであり、それを摘むのは所有の世界に生きることであると。
― 空気中の水は嵐か近づくとプラスイオンを増します。そのため疲労と緊張を感じるのです。しかしひとたび嵐が起こると即座にそれは軽減します。流水(海辺、川の急流、滝など)の近くに在る大量のマイナスイオンは私たちに「気」を取り戻させてくれるので貴重です。
夕方小さなデートに出かけた。男女としてはもうどんなもんかね?(笑)という感じの相手ではあるけど、思いっきり笑ったら気持ちが良かった。声をあげて体じゅうで思いっきり笑ってみた。相手も自分のジョークがよくウケるので楽しそうだった。