My life as a cat
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2014年06月01日(日) Wild berries hunting

旬のベリーハンティングへ出かけた。道中はなかなか険しく、肌は全て被服で覆って臨む。″森の先生″を先頭にブッシュを掻き分けながら川沿いをそぞろ歩く。大勢でわいわい進まなければ、叢や木の上に潜んだ蛇や産卵期の野鳥になめられて襲われそうだ。マルベリーの木は豊作。殆ど黒に近い色になるまでよく熟れた実は、ちょっと手で触れただけでポロリと落ちる。″先生″ほどの達人になると枝の下に傘を逆さまに広げて受け皿にし、バサバサと枝を揺すって熟れた実を落として収穫している。地面にはヘビイチゴもあったが、名前の由来のとおり蛇がイチゴの実を食べにくる小動物を目当てにそこら辺で見張っているのかもしれないと思うと怖気づいて摘めなかった。

歩いては収穫し、疲れると土手に座り込んでおやつを食べたりしながら数時間かけて摘んだベリーは、ジャムにしたら一瓶くらいの量にしかならかなった。しかし森の小動物のごとく、ほんの一瓶のジャムのために日がな森を練り歩く時間のなんとも愛しいことよ。″食べるため″の直接労働に鞭打った体に流れ込んでいく甘酸っぱいジャムの味は格別だ。見捨てられたような川の土手で、人の手を借りず、農薬もなく、強く自然に実をつけてそこに住む野生の動物を養っている逞しいベリーを体に入れたら、なんだか強くなれそうな気がした。


Michelina |MAIL