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2013年06月05日(水) |
これから万年よろしく |
適当に安いペンを買ってはインクがなくなると捨てる、ということに嫌気がさして、10年以上も前に買ったRotringの万年筆を出してきた。とても気に入って何年も使っていたのに、何かのきっかけでいつからか使うことをやめてしまって、ずっと古いペンケースにしまったままだった。
Mont Blancのミッドナイトブルーのインクをセットして、文字を書いてみる。うわぁ、これだ。お世辞にもうまいといえないわたしの字もすっと背筋が伸びたように見える。世の中は買い替えたほうが安いものが多くて、万年筆だってインクのカートリッジよりよほど安価なペンがある。しかし、物をぽいっと捨てなくてもよい心地良さと、書き物の見た目の美しさを買ったのだと思うことにしよう。そして何より自分の掌で握り続け、あらゆる文字や言葉を書き綴った万年筆は歳月とともに愛着が沸いていつしか良いパートナーとなるのでしょう。
そういえば、行動習慣マイスターの佐藤伝さんが、物に名前をつけると、それがよく機能してくれると書いていた。一見おまじないのようだが、本当は物に名前をつけることでもっと愛着が沸いて大事に敬意を持って扱うようになるからなのでしょう。特に異性の名前をつけるといいのだそうだ。そうねぇ、じゃぁ、ドイツからやってきた書くことが好きな・・・って言ったらもうこれしかない。ゲーテ!(ヨハンと言いたいところだが、だって平凡すぎるんだもの)我が心の恋人の名前をこの万年筆に捧げましょう。