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2013年06月01日(土) |
Bottle Brush |
試験は終わったものの仕事が山積みの忙しい週の終わり、やっとやっと一息ついて、のんびりと美味しいものを食べて散歩などする時間ができた。
お台場にやってきたら、なつかしいボトルブラッシュの木があった。パースでは10月になるとあちらこちらで、赤い線香花火のような花が開く。わたしが始めてパースを訪れたのも10月で、移り住んだのも10月だった。どこを歩いても赤いボトルブラッシュがその風景の中にあった。オーストラリアの植物は熱と乾燥で起こる山火事によって種子が飛んで芽を出すものが多いのだが、ボトルブラッシュもそのひとつだ。以前テレビで横浜在住の男性が、自宅の庭にオーストラリアの植物を咲かせるために奮闘している模様が放映されていたが、彼は種をヘアドライヤーであぶってみたり、熱湯に漬けたりしていた。あんな不毛な土地に根付いた植物が、山火事にあってはじめて種子を飛ばして子孫を残す。ただじゃ死なないのだ。力強い自然の美しさを思ってはまたじーんと胸が熱くなってしまうのです。婚約破棄となって、着の身着のまま家をとびだしてひとり暮らし始めた親友が泣き暮らしているのが近頃の心配事で、人間もこのくらい強く生きられたらいいのに、としみじみ思った。