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どこかでか細い子猫の鳴き声がする、と数日前から思っていたが、今日家の前の駐車場脇の草むらにお母さん猫と4匹の子猫ちゃん達がみんなで日向ぼっこをしているのを発見した。子猫ちゃんは多分生まれてほんの数日。ノラなのに4匹も子供を産んだお母さん猫は、体力を奪われているだろうが、おなかをすかせた子猫達におっぱいをあげなくてはいけない。無闇に自然に手出しをしてはいけないと解っていても、あまりにも不憫に思えて、お水とほんの少しの食べ物を置いておいた。部屋の窓からのぞくと、近所の人が可愛い、可愛いと近寄って見に来ては、誰か飼ってくれる人が現れればいいと話して帰っていく。
クロエちゃんは彼らが気になってずっと窓から離れない。明日食べられるのかなんの保障もなく、自分の体力で打ち克てない病気になったら死ぬしかないノラは、それでも強く生き抜いて、4匹も子供を産んだ。食べるものにこまらず、暖かい寝床も保障されているクロエちゃんは、避妊手術を施されて、子供を産むことはない。人が新しい命を愛でるように、どんな小さな動物だって、子供を産んだら母性が芽生えて強い力が湧き出してくるような感覚があるのではないか。窓の外の子猫ちゃんに釘付けになっているクロエちゃんはなにを思っているのだろうか。
「クロちゃんもあんな風に子猫ちゃん産みたかった?」
聞いてみたが、答えはない。産みたいという感情はなくても、子孫を残すことで健康が維持されるのはどんな動物も同じだ。人間と動物の共生がうまくいかないことで、罪のない動物達が自然の営みを遮断されてしまう。このノラのようにちゃんと子孫を残してもいつ捕獲されてしまうかわからない。切なくなってしまう。
週末に彼らを写真に収めて里親探しをすることにしよう。