My life as a cat
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2013年01月19日(土) 新しい家

幼馴染の新築祝いに招かれた。家族ぐるみのつきあいで、子供の頃は海に山にと一緒に繰り出したが、今では親同士だけが交流を続けていて、わたしと彼女は実に10年ぶりの再会だった。お互いを見合って、変わらないね〜、と声をかけあったものの、本当に変わっていないのはわたし自身と彼女の容姿だけで、1歳だった長女は長身で美しい中学1年生になっていて、さらに小学校4年生の次女と2歳の三女が騒々しく走り回っていた。新しい家はさすがに汚れにくく、掃除がしやすく、省エネでいて快適によく出来ている。彼女の子供達はのびのびしていて天真爛漫で人懐っこい。子供と接する機会など滅多にないから、どんな会話をすればいいのか戸惑っていると、長女も次女もカレシが、元カレが、ふったのふられたの、ウワキしただのと話すのでおったまげた。よくよく話を聞いてみると、カレシ=ふたりで公園にいくような仲、ウワキ=他の女の子と仲よさげに話すことのようだ。あぁ、よかった(笑)。

この一家はどん底というものを経験している。どん底の中で、大人になることなく失ったひとつの命もある。その命が失われた時が本当のどん底の底だっただろう。その日からきっとこつこつとひとつひとつ暮らしを立て直していったのだろう。今では新築の家があって、三人の子供が走り回って、孫達を目を細めて眺める彼女の両親の背中はすっかり丸くなっている。年のせいだけでなく、もう昔のように肩をいからせて生きる必要がなくなったせいもあるのかもしれない。懸命に生きていれば明けない闇などないのだとつくづく思う。この立派な家にはそんな家族のひとつひとつの努力が宿っているのでしょう。家族みんながただただ幸せそうで、わたしは胸がいっぱいになった。


Michelina |MAIL