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今日はやっと夏が来たのか、というような気候だった。人々が暑い暑いと口々につぶやいているのを見て、ある賢人の言葉を思い出した。ある賢人。。。どこのどなただったかうろ覚えなので名前は書かないが、うろ覚えが正しければ、わたしの倍は軽く生きている方だ。
「寒いだの暑いだのと気候に文句をいうな」
わたしはこの言葉を聞いた時はっとした。気候のことを話すのは挨拶代わりだ。また寒さ暑さをしのぐための気休めだ。子供の頃おなかが痛い時に母が″痛いの痛いの飛んでいけ〜″などと言ってくれたのと同じ程度の気休めだ。それを口にすることは醜いわけではない。でも、それじゃぁ、美しいかと言われたら、美しくもない。いつも着物を着ているある女性はいつも気を引き締めて、気合で汗を止めているのだと言っていたが、この賢人もすっと背筋を伸ばし、寒さも暑さもじっと耐え忍んでいるのだろう。この姿が美しいかと言われたら、確かに美しい。発する言葉のひとつひとつが人の姿を形成していくのでしょうね。自然と聞く人を気持ちよくさせるような美しい言葉ばかりが口をついて出る人になりたいものだ。