My life as a cat
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2011年08月23日(火) 小さな命

まだ1歳にも満たないマーヴの猫が、野犬に噛み付かれた脚を手術の結果失ってしまったと聞いたのは10日前。猫の義足などはなかなか見かけないけれど皆無ではない。なんとかなると励ましてきたけれど、身体の自由をなくして、傷も癒えず、熱にうなされた小さな命は今日天国へ旅立った。小さな体を熱くしてふぅふぅと10日間も必死に生きようと頑張っていたのだと思うと、見たこともないその猫のために泣けた。

こんな悲しい出来事と引き換えのように良いこともあった。毎日通勤途中に出会う野良ちゃん(仮名 チビ)に飼い主が見つかったようなのだ。チビを初めて見かけたのは5月。小さな小さな痩せこけた子猫だった。その日から毎日同じ場所で朝も夕方も行き交う人々を眺めていた。おとなしく、無欲な雰囲気の猫で、たまに煮干などを投げてあげても決してがつがつせず、ゆっくりと食べ、食べ物をもらったからといって、もっと欲しいとねだったり着いて来るようなこともなかった。町の人には好かれているようだったけれど、食べ物にはありついていないのか、痩せっぽちのまま成長が見られないから、冬が来るまでに飼い主を見つけてあげたいと思っていた。よく部活帰りの中学生の女の子が抱きかかえて喋っているのを見かけたけれど、彼女は決して連れ帰らなかった。ところが、数日前、老夫婦が自転車で通りかかり、わざわざ自転車を止めて頭を撫でたりしているのを見かけたのだ。そしてその日以来もう所定の位置にチビを見ることはなくなった。わたしはあの夫婦が連れ帰ったのだと踏んでいる。

そして職場の入り口の植木の中にこんな小さな命が巣くっているのを見つけたりもした。

ひたむきに生きる動物達の姿に、ひたむきに生きる人間でありたいとしみじみ思わされる今日この頃だ。


Michelina |MAIL