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ダミアンが家に来るのは元旦に一緒にクロエを迎えに行って、文字通り"借りてきた猫"のようにぎこちなく部屋の片隅でうろたえるクロエをそれとなく横目で追って、集中力を削がれながらDVDなどを見て過ごして以来数週間ぶりで、少し心配だったけれど、クロエはちゃんと覚えていて、前回とは打って変わって膝に乗ったりピョンピョン飛びついたりして彼を喜ばせた。
夕飯はお好み焼きとダミアンとクロエの大好物のかぼちゃの煮つけにした。みんな食いしん坊顔でガツガツと平らげて、寒いからとさっさとベッドに入った。
その夜。。。。
クロエはわたし達の間に横たわり、わたしの脇の下に頭を埋めぞろりと体を延ばしてすやすや寝ていたのだが、どんっ、突然クロエの体とわたしの腕の上にダミアンの大きな腕が乗ってきた。潰されかけてんぎゃー!と声をあげてベッドから這い出てしばらく警戒して周辺をうろつくクロエ。そのうちまた眠たくなったのか、今度は真ん中ではなく、わたしの横端で眠り始めた。わたしも再び眠りに落ちたが突然、今度はダミアンが勢いよく寝返りをうち、ブランケットを剥ぎ取られ、同時に飛び起きるわたしとクロエ。ひとり気持ちよさそうに眠っているダミアンからブランケットを奪い返しなんとかまた眠りについた。
翌日、わたしは寝不足気味で会社から帰るとパソコンを持ってさっさとベッドに入った。Skypeのカメラ越しに
"クロエちゃ〜ん!Do you remember me?"
と無邪気に手を振るダミアンをクロエは冷ややかに一瞥しブランケットの中に潜り込んで姿を消した。