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わたしの帰国が一週間後に決定したのと同時にマーヴが極めて健康という太鼓判を押され、プリズンに送り返された。朝にマーヴ兄と病院に会いに行って、帰宅すると同時に電話が鳴った。ナースからだった。法律上他人であるわたしにも連絡をくれる親切心にお礼を言って電話を切ると、一瞬にして甘い夢から覚めてしまったような気持ちになった。
ずっと続かないことは知っていたから、30分だけ放心したら後はすんなり受け入れることができた。
良い休暇だった。この三週間毎日会えた。あまり便のよくないバスを乗り継いで時間をかけて会いに行くことが楽しみだった。朝と夕方に公衆電話まで歩いて電話をかけることも。それだけで一日が終わってしまうということが幸せだった。マーヴは付き合い始めからもう普通に何度もベッドの上の寝言のように結婚しようと言っていたけれど、今回はきちんと向き合ってそう言ってくれた。それでも自分で納得が行かなかったようで、次回プロポーズのやり直しをするらしい。夢から覚めても、その先にはもっと甘い現実が待っているかもしれない、そう信じたい。
(写真:マーヴと肝試しのように走り抜けたサウス・パースの小さなブッシュは全部チョップダウンされて、小さな池だけが残っていた)