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2007年10月20日(土) |
"Old man"の旅立ち |
シティのシェアハウスにマーヴが影で"Old man"と呼んで慕ったおじさんが住んでいた。50代の白人オージーで、見た目はハリウッド映画にでてくるイタリアン・マフィアのように粋な白髪でけっこうクール、しかしなかなか変わり者で頑固おやじでもあった。のらりくらり映画ばかり観ていて、たまに仕事を見つけてもまたすぐに辞めて映画暮らしに戻った。わたしとマーヴの間ではゲイ疑惑もあったけれど、一度リブ・タイラーの映ったテレビの前で、次のGFは彼女がいいと言うのを聞いて、いやストレートだとか言って、結局バイセクシャルということに落ち着いていた。
そして20代の若い黒人(アフリカン)の男の子も住んでいた。そのGFも20代の黒人。芯は強そうだけれど、物静かで毎日甲斐甲斐しく彼の夕飯を作るために通ってきていた。
それが!何がどうなったのか、いつのまにかそのGFとOld manがくっついてしまったらしい。二人は先週仲良く一緒に引っ越していったそうだ。
という話を元シェアメイトとオーナーのステファン、ステファンが連れてきたコリアン・ガールと夕飯を摂りながらしていた。連れてくると聞いた時すでにぴんときていたが、彼女はやはり最近のステファンのお気に入りのようだ。一応子連れのGFがいるようだが、彼はちょこちょこと他のコにもちょっかいを出していて、結局本命というものがないのかもしれない。
のらりくらりでヒッピーなOld manはゲイ疑惑が浮上するほど全く女の影がなかったが、ある日突然人のGFをさらっていった。
働きものでビリオネアのステファンはこのまま孤独にリタイアメント・ライフを送るのか。一度"I'm not happy anymore"と寂しそうにつぶやいたのが忘れられない。しかし、
「二兎追うものは一兎も得ず」
仕方ない。