My life as a cat
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2007年09月16日(日) 一瞬の駐在員妻

パースの友と銀座のある寂れた雑居ビルの中にあるマレーシアン・レストランでチャークワイテオを食べていた。ラッフルズでラクサを食べようとマロニエゲートで待ち合わせたものの三連休とオープンしたばかりなのとで、人・人・人でごったがえし、それを見ただけでものぐさなわたし達はあっさり諦めて、味はイマイチだが、静かで待たせないのがウリ!?のそのレストランに落ち着いた。

わたしがいつか住むことになるのかもしれない"スリランカ"という国を話題にわたし達は結構大声で喋っていた。するとふと隣のテーブルから
「スリランカですか?」
と声をかけられ、見ると4人の40代前半くらいの女の人達がいた。その人達はにこにこしながら
「行かれるんですか?いいところですよー。わたしは3年、この人なんて7年いたのよー。」
と言う。周囲にはスリランカという国の場所さえ知らない人のほうが多いくらいで急にそんな人が現れたって何を聞いていいのか解らない。咄嗟にそうなんですかぁとにこにこ笑い返すことしかできなかった。しかし後から後から色んなことが気になりだして、わたし達は耳をダンボにして盗み聞きした。わたし達のテーブルは東南アジアの屋台のようなのに対し、あちらは豪華な晩餐のようなのを見てNGOとか海外協力隊とかじゃぁないね、駐在員妻だなっ、などと相談した。

帰り際に聞いてみたらやはりその通りだった。しかし
「いいとろこですよー。」と言われた時は漠然とした期待に胸が高鳴ったのに、
「何が魅力なんですか?」
と聞いたら
「コロンボなら便利で何でも手に入りますよ」
という答えで聞く相手を間違えたと気付いた。日本人村を築いて安い労働力を使って家事を任せ、現地人とは関わらず、現地人とはかけ離れた暮らしをしているのであろう彼らにとってはスリランカでもアフリカでも南米でもそれがどこであれそう変わらないのではないか。

少し会話が聞こえていたのか、しかし、わたしがシンガポールに住むことになった駐在員妻と勘違いしたらしい店員に
「物価はマレーシアより高めらしいですけどいいところらしいですよ。がんばってください」
と激励されてしまったので、
「えぇ、がんばります。おほほほほっ」
と哄笑しておきました。


Michelina |MAIL