My life as a cat DiaryINDEX|past|will
夕方に自転車でコンビニまで写真を取りに行った帰り道、轟音とフラッシュのすさまじい雷を伴う夕立に襲われた。見渡す限り田園風景で雨宿りする場所もない。なんとか大きな木を見つけて木陰に滑り込むと、ぴたりと同時に反対側からもわたしと同じように小学校高学年くらいの男の子が滑り込んできた。大きな木もあまり役に立たないほどの豪雨で、もう髪の毛先から水が滴り始めていた。せっかくプリントした写真が塗れてしまうとそればかりに気を取られていると、どうも男の子が落ち着かずこちらをちらちらと見ているのに気付いた。こちらも横目でちらちらとさりげなく確認してみたが、やっぱりわたしを気にしている。男の子がいる2mくらい離れた木陰は特等で彼はわたしのようには濡れていない。視界に入る範囲で二人きりなのに顔を背けているのもあまりにも無愛想かと思い、小さく意を決してまっすぐ顔を見てニカリと笑いかけてみると、目を合わせずてれたようにぺこりとお辞儀をする。それでもやっぱり落ち着かないようすでこちらを見ていたが、そのうち鞄を肩にかけて、全く雨脚は弱まっていない中へ飛び出して全速力で自転車をこいで行ってしまった。小学生のくせに時間に追われているのだろうか、どうせあと5分も待てば雨脚が弱まるだろうに待てないのか、と思いながら男の子がいたところへさっさと移動して気付いた。彼はわたしにこの濡れない場所を譲ってくれようとしたのではないか。それでも、どうぞと声をかけるのが恥ずかしいから黙って雨の中飛び出して行ったのではないだろうか。そんなことをたらたらと考えはじめたら、近くの電線に雷が落ちたのかショートするのを目撃して悲鳴をあげた。
Michelina
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