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とは今日一日のマーティンのこと。まぁ疲れてるのはわかるしホリデーなんだからそれでもいいのかもしれないけれど、彼が行きたいというので色々調べたりしたんだから観光して欲しいと思ったりする。とにかく今日は本人が寝ていたいというし、わたしは銀座に用があったので彼を家に残して一人で銀座に向かった。それにしても彼はすぐに疲れてしまう。1日10時間くらいは寝てるのに、寝足りないとか言うし、出かけて7時間くらい経つともう疲れたと言い始める。ちょっと幻滅しているところに銀座で汗をかきながらスーツを着て歩いてる会社員や電車で熟睡している会社員を見ると日本人男性は強い!素晴らしい!と思ってしまうが、まぁ彼にだって日本人男性には見られない良いところもあるから仕方ない。それにしてもわたしの周りの日本人男性はどんなに残業続きの毎日でも「疲れた」と何度も口にだしたりはしなかったなぁ。疲れやすいのは仕方ないとしてあまり連発するのはやめて欲しい。
わたしは銀座に行ってすぐに用事を済ませて、たまたま近くにいた妹に電話して待ち合わせ、一緒に昼ごはんを食べた。最近テレホンカードとか買う人ってやっぱりいないのだろうか。わたしがコンビニで「テレホンカードください」と言ったら店員があたふたし探し始めて、そのうち店長呼んできてみんなであたふたしてて大変な騒ぎになっていた。妹とマーティンは大丈夫かねぇと噂をしていたら妹の携帯がなった。父から。
「マーティンが起きてきたから、一緒に飲んでるんだけどさぁ、、、、、」
と言われてピンと来た。言葉が通じないのでコミュニケーションがとれず、間がもたないんで電話してきたのだ。無理矢理マーティンを電話に出してわたしと喋らせる。
「お父さんがね、○○作ってくれて食べたんだぁ。超おいしいよ」
などと言っている。
「それは良かったね。疲れててもちゃんと飲めるんだね」
と厭味を言って電話を切った。それから2時間後、妹はそのままバイトに行くというので駅で別れて母親と一緒に帰宅した。すると、なんと父とマーティンのの顔つきが完璧におかしい。
「何本ビール飲んだの?」と詰め寄ると人差し指を一つ出す。嘘つき!と言おうとしてそれが嘘ではないことに気づいた。なんと二人で1箱飲んでいたのだ。父はマーティンに秋刀魚の塩焼きや彼の大好物のタコの刺身、お新香を食べさせていた。二人でどうやってコミュニケーションとってたのかと聞くと「ひたすら見つめあってた」
と言う。父は彼がきれいに秋刀魚を食べることに驚いて自分と同じ匂いを感じたようだ。二人でグデングデンに酔っていて、何だかわたしは腹立たしくなった。
「あなたはそうやって飲んでるほうが観光するよりいいんでしょうね」
「そんなことないよ。これからどこかに行こう」
「どこに?」
「どこかに飲みに行こう」
わたしは怒った。しかし両親は
「可哀想じゃない。彼はわたし達がいるから何か言い分があってもあなたに逆らうことができないだろうから許してあげなさい」
と言う。なんだか一人ぼっちになった気分だったのでバイトを終えた妹を迎えに駅まで行き味方につけた。二人で
「本当にヤツはしょうもないよ。それにしてもヤツはすっかり家に馴染んじゃってわたし達よりあの家の子供みたいだよね」
と話しながら帰ると両親が一階で、彼が二階で、3人して居眠りしていた。妹と顔を見合わせて
「本当にいい親子だね、この3人」
と苦笑した。