DiaryINDEX|
past|
will
2003年08月18日(月) |
チャウシェスクの子供達 |
今日はカローラとお別れの日。ひとりで青空の下車を走らせ、レンタカーショップへ返却し、マーティンが仕事を終えて迎えに来るのをカフェで本に熱中しながら待っていた。
読んでいたのは佐藤雅彦と竹中平蔵の「経済ってそういうことだったのか会議」。株や通貨、税金のことなどを誰にでもわかるような易しい言葉で対談形式で説明されている。その中にルーマニアのチャウシェスクの子供達の話が出てきた。80年代のルーマニア、大統領は「国力はすなわち人口なり」と言って4人以上子供を生まない女性の堕胎と避妊を禁止し、子供をたくさん生んだ人には税金をかけるどころか反対に奨励金をだした。すると子供を育てられないような貧しい家庭でも奨励金欲しさにどんどん子供を生む。そしてある日突然共産党政権が崩壊。お金をもらえなくなってただ沢山の子供を抱えた家庭は一揆に子供を捨て始める。そして佐藤雅彦が映画の撮影でブカレストのホテルに泊まった時に、窓から見えるピザハットの路上に小さな女の子が膝を伸ばして座り込み、自分の足をベット代わりにして幼い弟を寝かせていたという話。経済政策と貧しい家庭の犠牲になったわたしと同年代の子供達。生れるとろこを選べない彼らに今、温かい寝床があればいいな。