アンジェラの課題 April,9 2045 2:00 ファンデンブルグ研究室 アンジェラ 第8戦 南4局 南家 持点 25,000点 8順目(トップとの差15,000点) ![]() 「2を切って5で待つか、6を切って3で待つか・・・」 アンジェラは、他の3人の河を見た。 3ソウは上家がポンの仕掛けをしていて、残り1枚。 5ソウは河に1枚捨てられていて後3枚。 ソウズの1・2・4は序盤から切られている。 4ソウはアンジェラから3枚見えている。 「3ソウの方が誰も使えないわよね」 「リーチ」 アンジェラは6ソウを切って、リーチ宣言をした。 1発目のツモは中。 「あら、残念」 リーチ後は、自動的に牌が切り出される。 『カン』 ![]() 「カン? あ、新ドラが7ピンになった。ラッキー。これで誰から出てもトップだ〜」 「っていうか、トップ目の人、何でカンするんだろう…へんなの」 「3ソウ、引け〜」 「あ〜こないな〜でも、オンラインゲームしていると、私、独り言ばっかりだわ」 デスクの左側にワイングラスを置きながら、アンジェラは苦笑いした。 口元が、画面に微かに反射して映っている。 『オラ〜』 『畜生〜』 『やった〜イーペーコー』 『え? なになに チートーイツ? イーペーコーじゃねえの? あちゃ〜』 というブラッドの声が、隣室から引っ切り無しに聴こえてくる。 「ブラッドも同じようなものね。ヴァレンもこうやってプレイしてるのかしら…」 アンジェラは、ヴァレンがゲームをしながら独りで絶叫している姿を想像し、急に可笑しくなった。 『カン』 ![]() 「あ、やっぱり、カンするんだ上家の貴方…でも、そいつは通らねえ・・・ふふ」 「ロンロ〜ン」 ![]() アンジェラは、画面に表示されたロンの文字にあわせて、発声をした。 『リーチ・タンヤオ・三色・チャンカン・ドラ6…24,000点』 フェードインしてスクロールする文字がアンジェラの課題クリアを伝えている。 「やった〜クリア〜。あ〜疲れた…」 アンジェラは椅子に座ったまま両腕を上げ背伸びをした。 「さてと…ブラッドの応援に行くか…」 アンジェラは、グラスに残ったワインを飲み干すと、 赤いリボンで髪を結わえるために化粧台の前に座った。 鏡の中の自分を凝視しながら、両手で髪をかき上げていると、 ふと右側に置かれていたブルーの液体の入った小瓶の輝きが、アンジェラの視界に飛び込んできた。 「あら? この小瓶は何かしら…」 |