あなたに綺麗な傷をあげる
生涯、忘れられないように


不可侵。
2010年02月19日(金)


あたしとの距離を、どう思っているの、なんて。
聞かない。

独りの家に帰るのが嫌で、仕事を終えて、駅前をぶらつく。
あなたが、あたしのことを遠くに感じていても、
あなたの残り香ばかりの、あの家で、
あたしは、息苦しくて仕方ないから。

それでも、どこかへ行けるはずもなく、
二匹のイタチがあたしの帰りを待っているから、
とぼとぼと、寒空を歩く。

そんな毎日。


お昼はちゃんと食べてます。
夜はときどき忘れます。
なるべく早く寝ています。
きちんと仕事に行ってます。

誰にも報告しないけど、真っ当に生きることで、
あたしは、あたしを許している。

逃げること、狡いこと、弱いこと。

そんなあたしを許している。





離婚届けを出しました、とメールが届いた。
あたしは返信をしない。

それがあなたにとっての一歩でも、
あたしの現状は何も変わらない。

今夜もお風呂に入って早く寝よう。
一日一日が平穏に過ぎますように。
明日は少しでも暖かい日でありますように。
それだけを、願うの。




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