おうち鑑賞

2010年03月12日(金) 『イヴの総て』 『阿弥陀堂だより』


『イヴの総て』1950年 ジョゼフ・L・マンキーウィッツ監督

『阿弥陀堂だより』2002年  小泉堯史監督  



NHK-BSで録画したものを見る。

『イヴの総て』

以前ストーリーを何かでチラッと目にした時「ガラスの仮面」じゃん、と

思った記憶がある。

この作品と「ガラスの仮面」から受け取るニュアンスにそう大差はなかった。

つまり、たぶんこの映画に影響を受けたのだろう作者の美内すずえが

映画と同じくらいの密度で「ガラスの仮面」を描いたってことだ。



個人的な好みの問題として

こういう誤解?や策略?で進行する物語は好きでじゃないので

早く山場よ過ぎてくれ、と思いつつ見たところもあったのだが、

2時間以上ある長さは感じずに、どんどん引き込まれて見る。

面白いには違いない。

そしてこの女優が、かのベティ・デイヴィスなのか!と思う。

検索すると、ずいぶん前に見たことのある『八月の鯨』に出演とある。

初めて見るベティ・デイヴィスではなかったのだ。

「名女優」役をすごく魅力的に演じている。

名女優たる厚み風格、そして可愛らしさ、

ヒステリックに感情を爆発させる演技からもチャーミングが伝わってくる。

名女優マーゴ(ベティ・デイヴィス)が新聞批判された時、

年下の彼が駆けつけ彼女を抱きしめるシーンは泣いてしまった。

舞台劇を見せることなくマーゴとイヴの女優の性をありありと想像させるところ、

説明台詞ではなく、キャラクターの行動によって痛いように

心情が表現されているところなど上手いなあと思う。

1950年のアメリカで既に働く女性の思想が確立されているところも

すごいと思う。








『阿弥陀堂だより』

タイトルが頭の隅っこに引っかかったまま何となく気になっていた作品だ。

黒澤明監督お慕い申し上げております、的な印象だった。

出演役者さんたちの顔ぶれ然り。

エンドロールを見ると、やはり黒澤明監督作品ゆかりのお名前があったので

近からず遠からず?なスタッフの方達による製作なのかも。

それだけにちょっと心苦しいのだが、

正直すごく退屈な作品だと思った。

夫婦役の寺尾聰と樋口可南子は一見いい感じに見える。

しかし、この作品の舞台となっている村の空間に存在していない。

この人物が背負っている人生に想像が及ばない。

ただ上辺がオシャレでコギレイなのだ。



北林谷栄さんはすごいと思う。

背負っている人生を想像させる。

この作品の空間に存在している。

この映画の見所は北林谷栄さんだと思う。








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Barbara [MAIL] [バイオトープの庭]

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