月に舞う桜

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2017年04月09日(日) 最近気になったニュース

最近ネットで見つけた記事で気になったものをまとめておこうと思う。
数日前にFacebookに投稿したものを、ほぼそのまま転載しています。あしからず。

◆誰に対しても当てはまる! 札幌市の発達障害「虎の巻」が話題に 両方の立場で構成「考えるきっかけに」
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170406-00000001-withnews-sci&p=1

この取り組み自体とてもいいし、こういうのがニュースになるのもいいことだと思う。
発達障害に限らず、障害者は「できないこと」に注目されがちだけど、「こういうふうにすれば、できるよ」ってことを知ってもらうのはとても大事なことだ(障害者以外もそうかな?)。
どういう工夫や対応をすれば、生活しやすく、学びやすく、働きやすくなるのかを広めることは、障害当事者のためになるだけでなく、円滑な関係を構築するヒントになるという意味で、その障害を持っていない人たちにとっても有益なことと思う。
こういう取り組みが医療や福祉の現場だけでなく、行政からも発信されているところにも大きな意味があるよね。

虎の巻シリーズはこちらからダウンロードできるようです↓
http://www.city.sapporo.jp/shogaifukushi/hattatu/hattatu.html#toranomaki


◆バス運転手、車椅子理由に乗車拒否 県委員会、運行会社へ配慮助言 /成田
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170406-00010003-chibatopi-l12

10年以上前に別のバス会社で同じような目(「スロープの出し方が分からない」との理由で乗せてもらえなかった)に遭ったけど、いまだにこんなことやってんのか(呆)。
車内がものすごく混雑してるとか、電動車椅子のサイズオーバーや重量オーバーなら仕方ないけど、「リフトの操作方法が分からない」なんて言っちゃうのは公共交通機関の乗務員失格でしょ?
もし、そのあと別の所員が言った「手動車椅子向けで、電動は乗せられない」が真実なのだとしたら、運転手はそう説明すべきだった……いや、そもそも、その理由もおかしいけど。
「電動車椅子お断り」ってでっかく貼っておけばいいのに。そんなことしたら差別だなんだって言われるでしょ!?と思うかもしれないけど、現に結果は同じだからね。
そもそも、成田空港発のバスなんて種々雑多な人たちが利用するんだから、なおさら乗務員の教育・研修をしっかりやって下さいよって話。
せっかく千葉県がいい条例を制定してるのにね。
そして、この記事に対して「安全面とリスクを考えて、そう判断しなければならない場合もあるのでは」とか「混雑時は車椅子を乗せられない場合もある」とか「できないことを乗車拒否と言われてはたまったもんじゃない」なんてコメントがあるけど、記事ではそんな理由(安全面や混雑)は一言も書かれてないんだよね。
ってことは、今回の論点そこじゃねぇわっ!
で、記事から読み取れる問題点を理解せずに、そういうコメントに対して「そう思わない」より「そう思う」の方が圧倒的に多い日本の現状……日本って、まだこんな段階かあ、嫌んなるね。
車椅子マークが貼ってあるのに、「リフトの操作方法が分からない」なんて理由で乗せてもらえない方が、たまったもんじゃないっつーの!!


◆人工知能が誰かの自殺を予測し、防ぐ日は近い──Facebookも注目するアルゴリズム
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170403-00010000-wired-sci

自殺を防ぐことができたらいいな、と思うのは前提で。
「人々が自ら命を絶つことを防止する」ことは、果たして、いつなんどきも「崇高な」ことなのだろうか?
たしかに自殺者が多い社会は問題だけど、それよりもっと大きな問題は、生きているのがつらくて本気で死にたいと思っている人が自殺者の何十倍もいる、ってことだよ。自殺者数ってのは、自殺が成功したという単なる結果に過ぎないわけで。
死ななきゃいいってもんじゃない。
重要なのは、死なないことじゃなくて、生きていけるって思えることでしょう?
AIが自殺を予測して防ぐことができたとして、じゃあ、死ねなかった人たちはどうなるんだろう?
生の外へ出て行きたいと思い詰めるほどの問題にたいして解決策を提示したり、本人が自分で解決できるくらいにエネルギーを回復するまで心に寄り添ったり、そういうことはいったい誰がしてくれるの?
そういうことができずに、ただ自殺を防ぐだけじゃ、ただのおせっかいになりかねないし、本人にとっては苦しみが続くだけ。
それに、「自分でも気づかなかった自分の精神状態を、AIが教えてくれる」というのは、本当にありがたいことなんだろうか。
自分の精神状態を把握しておくことはとても大切なことではあるけれど、気付かないふりをしているから生きていられるってこともあるだろうに。
自分の精神状態を突きつけられたら、かえって死にたくなったりして。
例えばSNSに自殺願望や自傷行為願望を載せるのは褒められたことじゃないけど、本人にとってはネットで吐き出しているからリアルな世界で何とか生きていけるかもしれないのに、SNSでの発言をもとに自殺前兆の警告を出されたりしたら、吐き出す場所がなくなって追いつめられることもありそう……と想像してみたりもする。

あ、繰り返すけど、できれば自殺は防げたらいいなってのは大前提。
でも、それ以上に、死にたいって思う人を減らせたらいいよね。


桜井弓月 |TwitterFacebook


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