月に舞う桜

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2017年02月13日(月) 【2/11】ToshlバレンタインROCK祭り!「PREMIUM ROCK NIGHT」〜握手会と後日談

ToshlバレンタインROCK祭り!の1日目「PREMIUM ROCK NIGHT」の続き。

ライブのあとは握手会だった。
車椅子組はスタッフに案内してもらって、先にエレベーターで1階に下りた。私たちがエレベーターから出て待機スペースにいると、エレベーター前に衝立が置かれた。どうやら、エレベーターと衝立の間で握手するもよう。車椅子ではない握手会参加者は階段に並んでいた。

私は、「握手するとき、Toshlに何と言おう?」とずっと考えていた。考えているうちに緊張がどんどん高まって、テンパってしまう。もちろん握手するときはいつも緊張するけれど、去年はここまでじゃなかったのになあ。

衝立の隙間からエレベーターが見えていた。他の車椅子の人たちとしゃべりながら待っていると、エレベーターが開いて、Toshlが現れた。
きゃー、さっき私が乗ったエレベーターにToshlも!! そう思ったら緊張がMAXに。

まずは車椅子組からで、順々に衝立の中へ。私が握手スペースに入ると、Toshlは「こんばんは」とか「どうも!」とか言ったと思う……が、残念ながら緊張ではっきり覚えていない。
Toshlと人生9回目の握手。Toshlの手は、相変わらずやわらかくてやさしい。

私「98年の曲が聴けて安心しました」

私は早口でそう言うのがやっとだった。
Toshlは「そうですか」と返してくれた。
そうですか、かぁ……とってもとっても嬉しかった気持ち、あんまりうまく伝えられなかったかも。でも、仕方ない。早口になっちゃったし、たった一言だし。それに、後日確認したら、98年じゃなくて97年の曲が多かったな。

今回の握手会参加は、開場前に買ったDVDセットの特典だった。握手券にはバレンタイン仕様のかわいいキャッToshlが。



握手会参加済みのチェックをキャッToshlにかぶるように入れられてしまって、ちょっと微妙な気分。
DVDセットの購入特典としてもう一つ、2015年から2016年にかけて配信されていた「スウィーツKURENAI」のDVDがあった。握手が終わるとスタッフがそれを渡してくれた。

VIPタイムからライブ、握手と、とても濃くて大満足の1日だった。
Toshlのライブからの帰りはいつも、ありがとうって思う。


★後日談★
Love Songが収録されているアルバムについて、VIPタイムでToshlに「聴いていいんだよ。聴いて下さい」と言われたので、私は手の平を返したようにその気になって、97年のアルバム『碧い宇宙の旅人』と98年のアルバム『壊れた世界でカナリアは歌う』を買い直した。

・『碧い宇宙の旅人』について
明るく前向きな曲と程よい癒しかげんの曲で構成されていて、Toshlのピュアな面がよく出ていると思う。ヴォーカリストとしても、X JAPANのときとは違う魅力が存分に発揮されている。
当時はToshlを取り巻くいろいろなことで目が曇ってしまい、このアルバムに対して自分の中で正当な評価ができていなかったように思う。このアルバムはこれからも聴き続けたい。

・『壊れた世界でカナリアは歌う』について
葉加瀬太郎とコラボしていることもあってか、バイオリンはもちろんのこと、全体的に音に力強さと抑揚があって格好いい。
ただ、Toshl自身が著書『洗脳』の中で振り返っている通り、あのカルトの影響がかなり色濃い(アルバム制作の過程で、あっち側のイメージに合うように自作の歌詞を書き換え、作詞家に依頼したものも書き直させたそうだ)。
もちろん、そうでない曲、つまりカルトの影響を感じさせない本来のToshlの曲もあるのだけれど、圧倒的に数が少ないので、アルバム全体としては聴いていて気が重くなる。このアルバムが良いとか悪いとか、曲が好きとか嫌いとかの前に、当時のToshlが置かれた状況や心情を想像すると胸が押しつぶされそうになってしまう。
1曲目から最後の曲まで通して聴くのは、いまの私にはまだ荷が重いので、好きな曲だけチョイスするかなあ。気軽に再生できるようになるには、まだ時間が必要そうだ。
でも、買い直して良かった。どんなときもToshlが一生懸命生きて、一生懸命歌ってきた証。当時は目をそむけてしまったことも、いまなら向き合える。これからも忘れないために、このアルバムをずっと手元に持っておきたい。
それにしても、幻の少年とか、歌声は本当に素晴らしいんだけどなあ。おしいなあ。

(終わり)


桜井弓月 |TwitterFacebook


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