月に舞う桜
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横浜アリーナで行われた「オンタマカーニバル2011」というライブイベントに行った。 開演が2時で、終了予定は夜9時。長丁場で体力がもつか心配だったので、4時に入った。 一番のお目当てはCocco。ついでにスキマスイッチと斎藤和義も観たい。 4時前に彼らが出てしまったら、それはもう仕方ない。ここはいっちょう運だめし!
車椅子用スペースに案内されたとき、ステージではSCANDALという女の子グループ(知らなくてスミマセン…)が最後の曲を披露していた。
彼女たちが去ってセットチェンジのために20〜30分待つと、スキマスイッチが登場した。 来て早々スキマスイッチを観られるなんて、さいさき良いんじゃない?
スキマスイッチは4〜5曲歌った。知っているのは「ガラナ」に「全力少年」、それにこの前Mステで聴いた「さいごのひ」。 やっぱり音楽って良い! と、手放しで無邪気にそう思えるライブだった。音楽って、すごいなあ。あっと言う間に、人をこんなに心から楽しくさせちゃうんだもの。 「ガラナ」を聴けたのが嬉しかった。「一歩前に踏み出せずに 情けないぜ 何してんだ!」って歌詞が、まさに今の私に突き付けられた一言みたいで、ハッと目が覚めた。ホント、何してんだろ私。何をごちゃごちゃ考えてるんだろう。 欲を言えば、「奏」も聴きたかったなあ。
次はPerfumeだった。 Perfumeって人気あるのねえ。えらい盛り上がりようだった。Perfumeのときが、一番会場が一体になっていたと思う。 そんな中、独特の一体感について行けず、アウェイ感にさいなまれる私と同僚。 ポニーテールの子が、「どこから出してるの!?」と突っ込みたくなる声で「にんじんチーム!」だの「玉ねぎチーム!」だの「お肉!」だのと叫んでいた。それに答える客席の野太い声。
……なんのこっちゃ。
あー、でも、あれだ。Xのライブに行ったら、私は「こんな一体感はXでしか味わえない!」って思うけど、ファンじゃない人の目にはXのライブは異様な光景に見えるんだろうなあ。 それと一緒だね。
歌やパフォーマンスのことはよく分からないけど、とにかくPerfumeは脚がきれいだった。あの脚、どんな手入れをしてるんだろうか。
続いて、斎藤和義。 CMなんかで聴いたことのある曲もあれば、まったく知らない曲もあったけれど、知らない曲でもすーっと心に沁み込んで来る歌声だ。 もし僕が映画を撮るとしたら……って内容の歌が良かった。タイトルは「映画監督」だったかな、違ってたらごめんなさい。 どれも、じっくりじっくり耳を傾けていたい曲だった。曲を知らなくても楽しめるって、すごいなあ。飾らないベテランの深みを感じたひとときだった。落ち着いて、安心して聴いていられる。
MCで「ほかの出演者は皆さん若い中、僕一人だけおっさんで……でも、客席も若い方ばかりかと思っていたけど、僕みたいな人たちもいますね」みたいなことを言って、笑いを誘っていた。
斎藤和義が終わったとき、確か7時くらいだった。セットチェンジの時間を考えると、残るはあと1組かな。 ……Cocco、トリ!? 出演者を見ると、他にトリになるような人はいないけれど、万が一すでにCoccoの出番が終わってたらショックだなー。
なんてことを同僚と話しながら、次のステージを待っていたら、Coccoが登場! ライブに来る前、まさかトリを務めるとは予想していなかったよ。
Coccoのセットリスト↓
絹ずれ ニライカナイ 強く儚い者たち 焼け野が原 樹海の糸 spring around 知らない曲(新曲らしい) stardust
相変わらず、危険なほどの気迫あるステージだった。 これまでの出演者の余韻なんて吹っ飛んで、一瞬で会場がCoccoの世界になる。 去年のエメラルドツアーで圧巻だった「ニライカナイ」や「焼け野が原」をまた聴けて、感動。 特に「ニライカナイ」は一秒たりとも目が離せない。息をのんで、じっと見つめてあの世界に浸るしかない。 できれば、同じく去年のライブで鳥肌ものだった「カウントダウン」の世界観を同僚にも見せたかったんだけどなあ。まあ、あの曲はこういういろんな客層が集まるフェス向けじゃないかも。
最後の「stardust」では、銀の紙テープが飛んだ。 Coccoがステージを去ったのは、8時半頃だった。終了予定よりかなり早い時間。ほかの出演者よりは曲数が多かったけれど、もう少し持ち時間が長いかと思っていたので、ちょっと残念だ。
フェスは普段聴かないような人たちのライブも観られるからお得だけど、自分の好きなアーティストに関してはやはり物足りなく感じてしまう。 もう少し聴いていたかった。またCoccoのライブに行きたいなあ。 そう思いながら会場を出た。 客席がCoccoのファンばかりじゃないのも、正直盛り上がりに欠けるし。
何はともあれ、観たかった人たちをすべて観られて、とっても有意義な時間だった。 あー、楽しかった!
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