月に舞う桜

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2010年02月26日(金) ToshI LAST CONCERT<3>

ToshI LAST CONCERT【武士JAPAN】Produced by YOSHIKI
の続きの続き。


アンコール。
衣装替えしたToshIが登場。大きな襟のついた白い上着は、コートみたいに腰のところをベルトで締めている。手には、黒い革手袋。

ToshI「みんな、ありがとよーー!! みんな、メンバーの名前を呼んでやってくれ!!」

ToshIに迎えられて、4人も登場。

YOSHIKI「揃いましたね、メンバーが」
ToshI「XJAPANが揃ったぜー!」
YOSHIKI「ってことは、Xやれってこと?」
ToshI「一応そのように聞いて、この間のプロモーションビデオの衣装を着て来たんだけど、俺だけ?」

あぁ、PVの衣装なのか。早く観たいなあ、PV。

ToshI「俺だけ?……俺のコンサートなんだよ!!」

そんな、重低音で言わんでも。分かってますがな。4人は「所詮バックバンド」なんだよね(笑)?

YOSHIKI「知ってる? 最近の俺のあだ名。伝書鳩」
ToshI「みんな、伝書鳩って呼んでくれ」
YOSHIKI「やだよ」
ToshI「これからは『YOSHIKIさんへ(ハート)』とか書くなよ。伝書鳩さんへ(ぽっぽ)」

ぽっぽ! かわいすぎるぢゃないか!!

ToshI「なぜ伝書鳩かって言うと、YOSHIKIプロデューサーが今回『とりあえずコンサートやります』って」
YOSHIKI「いや、やってくれって言うから」
ToshI「そう、快くやってくれて、みんなに連絡を……みんな大変なんですよ、いろんなところにいて。(SUGIZOを指して)ロシア行ってたり、(PATAを指して)ブラジル行ってたり」
YOSHIKI「(HEATHを指して)大阪」
ToshI「正確に言うと尼崎。兵庫県」

そりゃあ、いるところじゃなくて出身地じゃないか!

ToshI「みんな、いろんなところにいるんで、YOSHIKIがロスにいながら全員に指示を出して、細かいことでもYOSHIKIに連絡して、『どうしようか』と。『ミラーボール、どうしようか』と」

ToshIの言葉につられて、みんな上を見た。で、「(ミラーボールが)ない!」という言葉が飛んだ。

YOSHIKI「でも、基本的にはみんな日本にいたわけ。なぜ一回ロスに行って……じゃあ、こういうコンサートだし、細かいところは節約しようと」
ToshI「節約? ありがとうございます! いろいろ事情があります! 大人の事情があるんだよ、このやろう!!」

わ、わかってるって。みんな、ToshIくんの事情は分かってます。
こうやって、みんなの前で明るくぶっちゃけることができるようになって、ホント良かったね。
今日は、そういうわけでミラーボールがないのか。

YOSHIKI「でも、電話代がバカにならないんだよね」
ToshI「電話代が一番かかった」
YOSHIKI「一回ロスに行って、また日本に行くわけ。連絡網が。時差の立場は?」
ToshI「ね。どんな時間でも連絡してくれたもんね」

すごいね、YOSHIKI。本当に、ありがとうね。

YOSHIKI「寝てないよ」
ToshI「俺って伝書鳩じゃない? って言うわけ。で、伝書鳩発言になった、と」
YOSHIKI「鳩じゃねーよ。せめて伝書鷲とかさ。虎とか」
ToshI「強そうだね。伝書虎」

ここで、客席から「(虎じゃ)飛べないよ!」という声が。

YOSHIKI「羽つけりゃいいんだよ!」

かっけー! 羽根の生えた虎ですかい。

ToshI「ってことで、いいのかな? こんなトークで。一応PATAちゃんにも何か……ちょっと待て! これ、何これ」

PATAの脇に置いてある缶を持ち上げて、においを嗅ぐToshI。

ToshI「ビールだよ! コンサートのときに飲むのやめてくれる?」

いや、ToshIくん、それは無理ってもんよ。飲まなきゃ石塚先生じゃないから!
PATAが、何かをToshIにささやいた。

ToshI「あ、これは魔法の水だそうです。PATAちゃん、何か一言」
YOSHIKI「バックバンドの分際で」
PATA「えっと、こんなお騒がせのデパートみたいな奴ですけど、一つよろしくお願いします」

これには、心底感動した。嬉しかった。決めるときにはちゃんと決めてくれる。こういう言い方で愛情表現をするPATAが大好きです。
大丈夫、これからもずっと、ToshIを応援するからね。

ToshI「YOSHIKIからPATAに何か質問ありますか」
YOSHIKI「PATAって、日が暮れると酔っ払ってるわけ? いつも」
ToshI「暮れなくても酔っ払ってるって」
YOSHIKI「そうだけど。レコーディングは太陽が沈む前にやらないと、XJAPAN用語で『ひき逃げ』って言って……」
PATA「それ、古いじゃねーかよ」
YOSHIKI「俺がレコーディングスタジオ入ったとき、PATAはどこ行った? って言ったら、弾いて逃げちゃいましたって」
PATA「違うよ。YOSHIKIが帰ってこなかったんだもん、だって」

それにしても、今日はよく喋るねぇ、石塚先生。

YOSHIKI「今日も弾き逃げされちゃったか、って」
PATA「得意ですから」
YOSHIKI「まあ、同じ千葉出身ってことで」
PATA「一つよろしくお願いします」
ToshI「ちょっといま、一つ間違いがあるんで。YOSHIKIの出身地はXだから。出身地X、年齢X」
YOSHIKI「だけどToshIと同級生なんだよ」
ToshI「今日もサンデージャポンの取材で言っちゃったよ」
YOSHIKI「要するに、よく調べりゃわかるんだよ」

いや、よく調べなくても、みんな知ってますから!

ToshI「PATAちゃん、ありがとう。はい、HEATH。HEATHはねー、『明日はラフな格好で行きますよ』って、(髪の毛)すごい編み込んでるじゃん」
HEATH「寝癖が」
ToshI「はい、全国のお茶の間に」
HEATH「えーと、去年はお騒がせ第一号だったので、(ToshIが)お騒がせ二号ってことで」

あー、去年は何かいろいろあったよね。ま、終わり良ければすべて良しってことで。

ToshI「はい。YOSHIKIさん、何かHEATHに質問」
YOSHIKI「お騒がせって、俺も一応、首が」
ToshI「いろんなお騒がせがあるんだよね」

ほんとだよ、まったくもう! おかげで、こっちはいつもハラハラドキドキだっつーの!!

ToshI「お騒がせ初代。団長ってことで」
YOSHIKI「初代お騒がせ」
客席「大丈夫ー?」
YOSHIKI「大丈夫じゃないかもね。いや、大丈夫にします」
客席「がんばってー!」
YOSHIKI「これホント(客席の声が)聞こえるから喋りづらいね。はい、頑張ります。HEATHがXJAPANに入った最初の日だっけ? 俺たち、マザー牧場に行ったんだよね」

なんでやねん!

YOSHIKI「覚えてる? じゃあHEATH、XJAPANでやろう!ってなって、よし、牛見に行くぞって」
ToshI「鷲とか虎とか言ってるわりに、牛見に行こう、牛、牛! って。『マザー牧場行こう♪』って」

「マザー牧場行こう♪」で、またもやYOSHIKIのものまね炸裂。女の子みたいな声が、かわいいっす。しかも、髪の毛を触る癖まで真似してた!

YOSHIKI「HEATH、覚えてる?」
HEATH「バーベキューやったんだよね」
ToshI「いや、牛じゃなくて羊」
YOSHIKI「羊だっけ。牛と違うか」
ToshI「牛と羊は違います。モーと、メー」
YOSHIKI「びっくりしたでしょ。最初、牛見に行こうって」
HEATH「スケールがでかいな、って」

でかいか?

ToshI「さすがX、世界JAPANだぜ」
YOSHIKI「あれ、hideが言ったんじゃなかったっけ」
ToshI「hideが言ったのかもね」
YOSHIKI「hideが言って、俺たちが『いいアイデアだね』って」

hideかい! YOSHIKIが言いだしっぺと違うんかい!
い、いいアイデアかなぁ。
でもさー、本当にhideだったのかなあ? hideも今、そこらへんで「俺じゃねーよ! YOSHIKIだよ!」って言ってるかもよ?

ToshI「それいいねって言って、そのまま朝行ったんだよね」
YOSHIKI「ちゃんと言うと、そういう何かあったときは思い出を作っておこうってこと。それがたまたま牛だっただけで」
ToshI「だから羊だって」
YOSHIKI「あ、羊」
ToshI「いい思い出だね」
YOSHIKI「SUGIZOは何かそういう思い出なかったっけ?」
ToshI「SUGIZOはXJAPANに入って……入ったんだっけ?」
SUGIZO「入ったんですかね」
ToshI「たぶん」
SUGIZO「新参者です。よろしくお願いします」
ToshI「今回も、レコーディングもすごく長い時間、こだわって、アコースティックギターも、バイオリンも、えっと、ギター……」
SUGIZO「エレキ」
ToshI「あ、エレキ、エレキギター」
YOSHIKI「ロックバンドだから」
ToshI「そうそう、ロックバンド」
YOSHIKI「今日のコンサートだけ観たら、絶対勘違いされるよね。ドラムがないっていう状況」
ToshI「『ドラムがないって楽だね』って言ってたじゃん」
SUGIZO「サウンドチェックが一瞬で終わりましたもんね」
ToshI「オンタイムで始まる始まる。今回は本当にもう協力してくれて、SUGIZOありがとね」
SUGIZO「とんでもないです。本当に思った。ToshIさんみたいな天才的なヴォーカリストはいないです。真面目な話、ToshIさんと一緒に演奏できることがどれだけ感動的なことか、みなさん解りますか? 本当にいい歌い手と一緒に演奏すると、いつでも僕バックやっちゃいますよって思うくらい感動的なの」

わお! なんて極上の褒め言葉!
でもスギ様、そのお言葉は大変嬉しいのですが、RYUICHIの立場は一体……。

SUGIZO「今回のレコーディング、最初は『SUGIZO、バイオリン弾いてくれる?』って言われて、『いいですよ、弾きますよ』って。曲送ってくれて。『うわー、いい曲……あれ? バイオリン入ってないんだけど』ってなって、『やっぱりギター弾いてくれる?』って。バイオリン弾いて、エレキ弾いてってなって行って、一日じゅう弾いてた」
ToshI「ごめんね、人がいなかったんだ」
SUGIZO「いろいろお察しします」
ToshI「大人の事情があります」
SUGIZO「でもね、そこは仕事とかじゃなくて、感動的なシーンがあって音楽をやれるってことが最も幸せなことなので。今日はその感動のライブ版で、しかもXがみんな揃って、ToshIさんという最高のシンガーを讃えようじゃないかという日なので。みんな、分かってるよね」

スギ様、語るねー。
ToshI、SUGIZOの頭をなでなで。

ToshI「PATA、こうやって言うんだよ?」
PATA「勉強になりました」
SUGIZO「でも、ロックバンドですから。音楽やりましょうよ」

ほんとだよ。お前ら、トークが長いっつーの。アンコールで出てきてから、どんだけ喋ってるんだ! いっこうに曲にいかないじゃないの。
でも、こういうトークのムードは大好きだけどさ。

曲をやらずに、奴らのトークはまだまだ続いてしまうのであった。

(またまた続く)


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