月に舞う桜
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片道1時間半以上かけて、東京・五反田まで健康診断に行ってきた。 一般検診なので、身長、体重、胸部レントゲン、尿検査、視力検査……と、検査項目はごく普通なのに、なぜはるばる五反田まで行かにゃあならんのか! と、ぐちぐち文句を言いながら。 有無を言わさず病院を指定されているわけで。せめて、いくつかの候補から選べるのならいいのに。 私の「この世でもっとも嫌いなものランキング」で三本の指に入る「採血」がなかったので、まだ良かったものの、採血すらない健康診断のためにわざわざ五反田まで行くって、どういうこと!? と、逆に怒り心頭だったりもして。 駅から病院までは無料の送迎バスがあるのだけど、「車椅子では乗車不可」とご丁寧に予め聞かされていたので、歩く。別に歩けない距離ではないが、残暑が戻っていて暑い。
健康診断の結果、血圧は相変わらず低い。上が100を少し超えるくらい。これでも、以前よりは上がったのだ。昔は90台前半だったもの。 視力も、相変わらず悪い。その上、乱視ぎみでは? と言われる。一応、日常生活では裸眼でもぎりぎり支障なくやっていけているので、放っておいているが、まずいんだろうか。ま、いいや。 それにしても、目が良い人って、どんだけ見えているんだ。私は、眼鏡をかけても0.6か0.7くらい。「眼鏡が合っていないのでは?」という話は置いておいて、眼鏡有りでも、そんなもんなのだ。裸眼だと、おそらく0.3くらいではないかと思われる。それでも、ときどき「あそこの字、見えないなー」ということはありつつも、裸眼で普通に仕事もしてしまっている。 じゃあ、裸眼で1.0とか1.5ある人って、どんだけ世界がクリアに見えているんだろう。私なんて、眼鏡かけてせいぜい0.7の視力ですら、「うわ、すげー見える!見えすぎじゃない?」と思ってしまうのに。目が良い人って、ほこりとかが気になって困ったりしないんだろうか。……困りはしないだろうな。 まぁ、何だかんだ言っても、やっぱりもう少し視力が上がった方が良いかなぁ。
健康診断は、項目が少ないのであっと言う間、1時間足らずで終わった。 それからまた電車を乗り継いで、1時間半以上かけて会社へ戻らなきゃならなかった。たった2時間の仕事のために! 事務みたいに「私の担当」ってのがあるわけじゃなく、オペレーターだから皆同じ仕事をしているわけで、2,3人抜けたって支障ないんである。それでもまぁ、職場は休みの人も多かったので「忙しいだろうな。戻ったら、皆話してる(=仕事してる)んだろうな」と、会社へ行く価値を何とか見出していた。 が、しかし! 予想に反して、暇なんである。会社に着いたとき、2,3人しか電話に出てないでやんの。むきーっ! こんなんだったら、来なくても良かったじゃないかよー!!……などということは、口が裂けても上司には言えないが。
五反田で電車から降りると、「キャッツ・シアターは改札を出て左」という文字が飛び込んでくる。 仕事サボって、『キャッツ』でも観に行けばよかったなぁ。 そんなことする度胸ないけど。
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