佃煮にしたいくらい子供だらけのプールの中で、
私たちは、乱れ泳ぎ狂っていたのです。
芽衣 「あみ、ちょっと休まない?」
あみ 「うん。」
雲ひとつない乾いた青空の下で、
思いがけない真っ白な時が流れた。
私の身体は、今年一番動かない。
目の前の芽衣が、とんでもない事になっている。
これは一体全体、どーしたのだ。
芽衣は、この事を知っているのだろうか。
いや知らないだろう。
知っていたら、この場所にいられないハズ。
こーやって、平気な顔で笑っていると言う事は、
絶対にまだ知らない。
教えてあげなくちゃ。
私が、教えてあげなくちゃ。
誰にも気づかれないように、
そっと芽衣に、教えてあげなくちゃ。
でも、どーやって教えたらいいの?
まだ高2なので、教え方を習ってないよ。
習うのは高3じゃんね。
どーしよう。
ホントどーしよう。
地味にどーしよう。
祐太 「芽衣、水着の横っちょから1本、何か出てるよ。」
芽衣 「あっ!?ホントだ!!」
言っちゃった。
私より先に言っちゃった。
男の祐太が、いとも簡単に言っちゃった。
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