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■ 不倫の事情 〜最後の夜〜
今宵は一番の女友達と
軽くお茶をした。
やっぱ15年以上の友達だと
盛り上がる話もコアでレア。
そこでアタシも知らなかったというか
忘れていた過去の恋愛話がでてきた。
「不倫の事情」でも以前出てきた高橋さん。
彼は当時35歳で
アタシにいろいろなものを買ってくれた。
プラダの財布にカルティエのリング。
ルビーのピアスに、その他いろいろ。
「そういえばさ、
アンタはよく貢いでもらってたけど
プレゼントしたっていう話は
あんまり聞いたことないんだけど？」
「そっかなぁ〜？」
「そうだよ！じゃっ、何あげてたか
思い出せる？？？」
「うーーーーーん･･････」
「ほらっーーーーー！！！
あ、でも待って！
アタシ1個だけ覚えてるわ」
「え？なになに？？？」
「ホントに覚えてないんだね。。。（涙
クリスマスだったかなぁ。。。
確か、プラダの財布貰ってたよね？」
「うん」
「そのお返しにアンタが用意してたものがあるんよ」
「うん？」
「キーホルダーよっ！」
「キーホルダー？
どこのブランド？？」
「ノンブランドッ！
まぁ、それが悪いとは言わないけど
雑貨屋で買ってた、なんかちゃっちぃヤツだったよ。
たぶん1000円前後」
「はは････」
そういえば、今までの彼氏に
ものをあげたことがあんまりないかも？？？
今の旦那ちんには
エルメスのキーケースとか
カルティエの財布とかあげたけど
それまでの人には、、、、うーん･････。
まぁ結婚した人は
とっても特別だったってことで。
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ヒロから電話があった。
「俺、明日引っ越すから。
ホントいろいろありがとな」
「もう、、、もう、
ここには帰ってこないんだよね？」
「そうだなぁ、、、。
たまに遊びにくるかもしれんけどな。
でも、それも1年に1回くらいだと思うわ」
「そっか、、、。
ねぇ、、最後にじゃぁ会おうか」
「いいよ。
明日は朝早くに出るつもりだから
これからおいで」
逸る気持ちを抑えながら
簡単に身支度を済ます。
絶対泣かない････と強く思っていたのに
アタシはヒロの顔を見た瞬間
懐かしさと
今までの罪悪感と
これから離れてしまう寂しさが
一気にこみ上げてきて
号泣してしまった。
「おまえなぁ、、、
なんで会った瞬間泣くんだよ（苦笑」
そう言いながら
部屋にあげてくれた。
2時間くらぃ一緒に過ごし、
ヒロが「そろそろ･･･」と言い出した。
「明日早いんだよね」
「うん。もう寝なきゃ」
「わかった。。。帰るね」
最後にきつくハグをし
「またね」と言った。
あまりに寂しい。
そしてアタシはまた
とんでもないことを口走った。
「ねぇ、、、、
1年経っても、ヒロのことを
まだ好きだったら、そっちに行っていい？」
2007年04月20日(金)
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