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■ 春の夜の夢
2人展の 日程と場所が
ほぼ 決まりました。
2人展とは言っても
私とタッグを組む 青年陶芸家は
その諸々の調整に口挟む暇もなく(苦笑)
私と理事長の
話し合いの中で それらは決まっていき
最終的にセッティングされたそれを
受け入れるだけ という状況。
今日 一枚書いたらどうだ、という
理事長の勧めで
私は先ほど 作品を一枚書き上げました。
枕だに しらねばいはじ 見しままに
君かたるなよ 春の夜の夢
(新古今和歌集 和泉式部)
仮名は 齧った程度の我 でありますので
亜流、亜流の調和体で。
線も構成も 横展開のものばかりを
やってきましたので
下手にそれっぽくやるよりも
いいかな と。
結果的に、3連休のうち 2日を
理事長と過ごしました。
自分の容姿で 一番自信のあるところはどこ?
傍らに座る理事長の
唐突な 問いかけでした。
容姿に自信のあるところなんて
ありませんよ。
悲しいけれど 正直な返答。(苦笑)
私の 色々なところが
押し潰されそうになります。
ストライプ
いつか着てただろう、昨日か その前か
ストライプのシャツ
その イメージなんだよ。
こんなことを言われたとき
いい女というのは
どういう顔を するものなのでしょう。
展覧会場の 申し込みを無事に済ませてから
その駐車場、私の車の中で 私がおもむろに
ドリンクホルダーに差してあった
ペットボトルのお茶を一口二口 飲んだ瞬間
左から手が伸びてきて
私は無意識に そのお茶を差し出す。
違う 握手だよ握手。
そのお茶を受け取りながら 笑う声に
はっ として
差し出された右手に 我の右手を返し
私は 苦く笑う。
そして 理事長は
私が口をつけたばかりの
そのペットボトルの中身を
ゴクゴクと音を鳴らしながら
飲み干します。
さよなら を言って
互い 帰路につく。
途中 私の携帯が鳴る。
あの夜 飲んだウィスキー
銘柄は何だった?
これから酒屋に寄るから 買って帰ろうと思ってね。
来るべき展覧会に向けて 独り祝勝会だ。
問いに対する答えを述べ
ご一緒出来ないのが とても残念です。
本心以外の
何物でも ありませんでした。
こういう一日を 過ごした翌日に
件の作品を その人の目前に晒すのは
愛の告白以外の 何物でもないなぁ と
独り苦笑、苦笑。
けれども
そういう感覚があるからこそ
作品創りは 私を捕えて離さない
明日 どういう顔をして
理事長は これを見るのだろう。
2008年11月03日(月)
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