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B-SIDE DISC7 
杏子



 本を読む ということ

人間の感情ってものは

決して 幾千もの言葉を連ねなければ

的確に 表現できぬモノでもないんだなぁ

という印象が 改めて残りました。


井上靖著 『天平の甍』


昨日 読み終えました。



ただ事実(?)のみを 書き連ね

坦々と 突き放すような文体で


こういう文体は 現代の作家さんには

なかなか見られないものですので

とても新鮮でした。



こういう本は 

読中よりも 読後にかける時間によって

味わい方が 変わってきますね。



読んでよかった と素直に思いました。




少し前に

遠藤周作の 『深い河』を読んでいました。


これは5年ほど前に

一度読んだときには あまり深い感動も無く

さらりと流してしまった経緯があって


ふとした縁で 再読するに至ったのですが



これはこれは 


まるで あつらえたかのように


その物語のエッセンスが

その時の 私の腑の底に

何の抵抗も無く ふうわりと落ちていった


そんな 感覚に漂いました。




あくまでも私見ですが


何かに 深く懺悔したいとき

この本は 読まれるべきなのでしょうね。







読後感によって それが測れるので 


自分を見失っている時


なんて言うと 格好つけてるみたいですが(笑)


余裕が無いときにこそ

本を読むこと、もとい 文学に触れることは


大事なんだなぁ と思ったりします。



私としては

ある程度の時代の流れに淘汰されてきた

昭和中期〜後期頃のものに


時に、とても 魅力を感じたりしています。








この本も 確かに

今の私の腑に 落ちたものでしたので


私自身の今の状態も そういうコト なんでしょう。



あくまでも 私見として、ね。(苦笑)










2008年10月12日(日)
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