2011年07月26日(火) |
■本からお話紹介…「トイレ掃除をして何を得られるか」 |
昨日は、失礼いたしました。<(_ _)> なんだかバタバタとしていて、 引っ越しの荷物も、まだ段ボールのままです(泣) なんとかせねばと思っています。
さて、今日も、本からのお話紹介です。 昨日の本サイト「ことば探し」↓で、 (「トイレ掃除をするとお金持ちになれるか」) トイレ掃除関連の話を紹介したのですが、 今日は、そのトイレ掃除をした方のお話紹介です。 一日おくれちゃいましたけどね。
お金持ちになれるかどうか、 それが大切かどうか、 喜びになるかどうか、 こんな考え方もあるということで、 今日のお話を読んでみてくださいね。 こちらの本からの紹介です。
「種を蒔くのも自分刈るのも自分」
(ここから引用 P139〜141)
■お宅のトイレ掃除をやらせてください 山口 紀久世
京都の山科に「一燈園」と 呼ばれる修養団体があります。 正式には財団法人・光泉林といいます。
奉仕と感謝の生涯を貫いた西田天香さんを慕って 集まった人たちが、共同生活をはじめたところです。 現在もその精神を受け継いだ人たちが共同生活をしています。
またここでは、一燈園精神を広めるため、 3泊4日の講習会が開かれていて、 多くの企業が社員を送り込んできます。
私も20代のころ参加しましたが、 その折りの鮮烈な感動は、 今でもはっきりと思い出されます。
朝は未明に起きて座禅を組み、 サンスクリット語の経典を読みます。
食事は麦飯に一汁一菜、 昼は奉仕の体験をし、 夜は講話を聴きます。 若かった私には、かなりつらいものでした。 すべて未知の体験の連続です。
その中でも強い衝撃を受けたのが、 六万行願(ろくまんぎょうがん)と、 路頭という行でした。
六万行願とは、人の嫌がることを望んで させていただくということで、 他人の家のトイレ掃除をして歩くのです。
はじめは、 「うちのトイレだって嫌なのに、 なんで他人のトイレまで掃除しなけりゃ ならいのか」 と、いう思いでいっぱいでした。
でも不思議なもので、 行く先々で断られるうちに、だんだん焦ってきます。 やっとのことで「どうぞ」と言われたときは、 心底嬉しいと思いました。
かなり汚いトイレでしたが、 一生懸命掃除をしました。 つづいて二軒目をすませます。
そして歩き回った末の三軒目は、 アパートの共同トイレでした。 数はあるし、汚いし、 内心やれやれと思いながら、 それでも夢中で掃除をしました。
終って気がつくと、 5,6人の住人が見ています。 その人たちにお礼をいって歩き出し、 途中で何気なく振り返った瞬間、 私は我が目を疑いました。 なんと、皆さんが合唱をして 見送ってくれていたのです。
涙がとめどなくあふれ出てきました。 私はこのときはじめて、 奉仕の喜びというものを実感し、 その感動を与えられたことに感謝しました。
次の日は路頭でした。 近隣を回って、無報酬で仕事をさせてもらうのです。 ただし、先方の好意で出されたものは受けてよい、 ということでした。
ただで働くというのですから、 大歓迎されるかと思っていたら、 とんでもない。
この日もまた、歩いてまわるはめになりました。 やっとのことで見つけたのは、麦刈りの手伝いでした。 私の祖母に見た老婆がゆるしてくださったのです。
生まれて初めての麦刈りです。 素朴な老婆とおしゃべりを しながらの一日は、 実に楽しいものでした。
手は豆だらけになりましたが、 労働の後、お昼に出された玉子丼の おいしかったこと。 気分は最高でした。
そのときもまた、 何の見返りも期待しないで、 働くことのすばらしさを、 体中で感じたのです。
当時、私には仕事上の悩みがありました。 自分の働きに見合った評価をされていないという 不満を感じていたのです。
しかし、一燈園での体験は、 そんな不満を吹き飛ばしてくれました。 六万行願や路頭をとおして、 私は働くということの原点を 学んだと思っています。
(ここまで引用)
私は、この話を読んで、 イヤな仕事は「嫌だ嫌だ」と思ってやると、 ますますイヤになるし、気分も悪く、 不満も出てきますが、 自らすすんで一生懸命やると、 イヤな仕事も、喜びに変わるし、 何か得ることがあるのだと思いました。 そして、感謝もされるのだと。
汚い仕事、イヤな仕事、したくない仕事、 面倒くさい手間がかかる仕事、 なんで自分がしなくちゃいけないんだと 感じる仕事、ありますよね。
でも、なんでも、自分からすすんで やってみることで、学ぶことが多いのだと思います。 食わず嫌いをやめて、まず、自ら食ってみる(笑) こんなことが大切なのだと感じた次第です。
もたもたせずに、面倒だと思わず、 引っ越しの荷ほどきして、 楽しんで片づけをやることにします。 さっ、今日も活動開始!
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