まゆのウォーキング、ぼちぼち日記

2007年01月23日(火) 「あんずを食べた、あざらし」だって?

先日、夕方にウォーキングしていたら、
少年野球チームの一団が前を歩いていた。
どうやら、試合が終わって帰ってきたらしい。
30人くらい小学生がいて、にぎやかだったので、
私は、一気に追い越そうと歩みを早めた。


(歩きながらなので、写真がうまく撮れなかった…)








そして、その一団の中間くらいに来たとき、
2人の少年(小学校2〜3年生くらいかな)の
こんな、ことばが耳に入ってきた。



「あんずを食べた、あざらし!」



えっ、なに?
「あんずを食べた、あざらし」だって?
そんな、あざらしがいるのか?
いないと思うな…
と、瞬間的にそう思って2人を見た。



しかし、2人の少年は大まじめで、
そんな私の疑問など、全然、
問題にならないようだった。


「し、だよ。」
「し…しかぁ…うーーんと…」
「うん、し」



どうやら「しりとり」らしい。
そして、もう一人の少年がこう答えた。


「しずかな、しごと!」


再び、私は反応した。
「しずかな、しごとだぁ?どんな仕事だ?
 私のように、毎日机に座ってやってる仕事は
 確かに静かだが…いつも音楽聞いてるしな…
 しずかな、しごとと言えるのかな…」

そんな大人の考えを頭で描きながら、
ふと、気がついた。


このしりとりは、一つの文のなかに、
同じ文字が2つ必要なルールなのだと。
例えば「し」なら「し」が文に2つ必要なのだ。



2人は一生懸命、このしりとりをしているのだ。
意味はともかく…
2つの同じ文字が入ればいいのだ。


なるほどね。
了解。



このしりとりに、とても興味を持ち、
この2人のやりとりに耳を傾けはじめた。
2人の後ろにさりげなくついてね。
次に何を言うか、ものすごく楽しみだし、
なにしろ、思いもしない答えが出てくる。
これは聞き逃せない。



さて、次の文字は「しごと」で
終わっているので、「と」である。
「と」だよ、「と」、
心のなかで答えを促した。



すると、今度は、


「とんでもない、トンボ!」


と来た。



私はまたまた、反応してしまう。
「とんでもない、トンボだぁ?どんなトンボだ?
 50センチくらいもあるトンボか?それは、怖いね」
しかし、この少年たちにとっては、
何の違和感もない答えであるのだ。
そんなトンボがいるかいないかはどうでもいいのだ。


さて、次は「ぼ」だ、「ぼ」ね。
答えが、なかなか出てこない。
ちょっとむずかしいか?
そう心配していたら、ついにこう答えた。


「ぼくはぼく!」


すると、もう一人の少年が、すぐに

「それはダメだよ。それは反則!」

と言った。


確かに、それは反則だと私も思った。
だって、それなら、
「あざらしはあざらし」などとも言えるもんね。
それは、ダメだね、少年。
違う「ぼ」を探さないとね。

反則だと指摘されて、
少年はこう言い直した。



「ぼくのぼたん」



私は、おおいに焦った…
え、それはまずい、終わっちゃうよ。
「ん」だと終わっちゃうよ。
それは、ダメだよ。
何とかしないと…



そんな私の焦りに気づいたかのように、
それを言った少年が、すぐにこう言い直した。


「ぼくのぼたんはこれ!」


え、それはいいの?
名詞で終わらなくてもいいの?
しかし、それは反則ではないらしく、
認められたようだった。

どうやら…いいらしい…ふむ。

ともかく、このしりとりが終わらずにすんだ。
私は、ホッとした。


というわけで、こんなしりとりが続き、
この2人の少年から、すっかり
離れられなくなってしまった…

この2人の少年から離れてから、大急ぎで、
このしりとりを覚えてるかぎりメモした。
ともかく2人の答えに驚き、
笑ってしまったのだった。


ちなみに、「れ」は、 
「れいぞうこにある、れもん」
と答えてから、あわてて、


「れもんが、れいぞうこにある」

と言い直していた。 


いやぁ、すっかり、楽しませてもらいました。
どうもありがとう、少年たち。
しかし、今どきのしりとり…
なかなかユニークですね。
知りませんでした。





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