2006年08月11日(金) |
モニュメントたちの生い立ち |
さて、昨日からの続きです。
聞いてみたいことがいっぱいあったので、 順番に聞いてみることにした。 幸い、電話に出た土木課の担当者は、 とても感じのいい男性だった。
まず、一番聞きたかったこと 聞いてみることにした。
「あの〜、あのモニュメントは、どうして、 置いてあるんですか?」 「私が担当したわけではないので、はっきりとは 言えませんが、あのモニュメントは、 10年くらい前に創られたものだと思います。 早大通りを整備するときに、道路の設計担当が 方針を立てて、それで設置したはずです。」
「方針?どんな方針だったのでしょうね?」 「あの道は、歩道がとても広くとってあるので、 歩いている人をなごませ、散歩してもらう、 というようなことだったと思うのですが… 例えば、動物や赤ちゃんなどをモチーフにしたり、 休憩用のイスや花も植え込んだし。」
ほほう、あのモニュメントは、 道行く人々をなごませる…目的で 創られたらしい。
なるほど、 あのモニュメント… 確かになごむ要素はある。 ふむふむ…
「何か、気になったことでもあるのですか?」 「いいえ、どうして置いてあるのかなぁ…、 この道だけに…と思ったので」 「早大通りはご存じのように、歩道がとても広く 取ってありますから、公園の役目も果たして もらおうという意味合いもあるのです」 「ああ、公園の役目も持っているんですね」 「そうです、早大通りは休日は歩行者天国になりますし」
確かにそう言われてみれば、 休日は、あの広い通りが歩行者天国になる。 あまり、人は歩いてないが… そうか、 公園の役目も果たしているのか…
「あの、モニュメントは誰が創ったのですか?」 「誰がというより、ああいうものを専門に創る業者に 発注して創っているはずです。 誰か有名な人とか、そんなことはないです。」 「ああ、じゃ、この地区に住んでいる有名な方の 作品ってわけではないんですね?」 「ええ、違います。有名な人の作品にしたら、 盗まれちゃいますから」
「えっ、盗まれること…あるんですか?」 「ええ、ありますよ、だから、名の知れた人の 作品なんて使えないのです」 「するとあのモニュメントのデザインは、 専門業者がしたんですね?」 「そうです、大量生産ではないので、 一つ一つデザインを起こしていると思います」
あの、ユニークなモニュメントは、 専門業者が一つ一つデザインを起こして 創られていることがわかった。
「そういう、専門業者さんも、競合させて、 決めるのですか?」 「いえ、このようなものを創る専門業者さんは、 あまりないので、恐らく競合はないと思います」
「あの道路を整備するときに、住民の方から いくつか要望がありました。あの木の中に、 ちょっと珍しい「しだれももの木」というのがあって、 それを守りたいと言うことでした」 「しだれももの木?」 「そうです、その木や、その他の木も、 守ることも考えながら、道路を設計したはずです」
ということで、住民からの要望も聞き入れて、 今のような形の道路になったと言うことだった。 また、10年たって、モニュメントも大分 傷んできているので、リニューアルも考えている ということだった。
なるほど、 区はいろいろと考えて道路を 作ったのだと分かった。
しかし…
現実は、
広い歩道には、 こんな風に自転車やバイクが置かれ、 休憩用のイスに座れなかったり、 モニュメントがほとんど見えなかったりしている。 すべてがそうだと言うわけではないが…
また、モニュメントがいたずらされて、 こんなふうになっているものも結構ある。 ちょっと痛々しい…
さらに、木にこんなことをしている 人たちもいる。 とても許せない…
なかなか、当初の思惑どおりとは いかないのかもしれないが、 せっかくそういう意味合いがある通りなら、 行政も住民側も、もっと、この歩道を 守っていくべきなのでないかと私は思った。
いろいろな話を聞き、現実を目のあたりにして、 あのモニュメントたちは、 頑張ってきたのだなぁ…といとおしくなりました。
再び、モニュメントを見に行き、 私は、モニュメントたちに、 「毎日、ご苦労さま」と声をかけて、 なでなでしてきたのでした。
《お知らせ》 8月13日(日)〜20日(日)まで、夏休みしますので、 ぼちぼち日記はお休みします。 どぞ、よろしくお願いします。 <(_ _)>
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