2011年09月15日(木) |
僕が『伊豆の踊り子』を面白くないと思った理由 |
文芸的な興味も高まったところで、一丁純文学でも読んでみるベと気軽に手に取った川端康成氏の『伊豆の踊り子』。……やっと読み終えましたー。あまり分厚い本でも無いので文章量からして2時間もあれば読み終えられそうな本にまさか半月以上かかるとは……。 まあ、耐え切れずに他の本を読んでたのもあるのですが。
『伊豆の踊り子』は短編3作。 学生が伊豆の踊り子一座と旅の友連れになる話。 温泉宿の女達の悲喜こもごもを描いた話。 ある男による愛玩動物観が語られる話。
あらすじというと、それぞれ上記のような一行で済んでしまう話で、ストーリー性は皆無。 そもそも話とすら呼べるか怪しいものでした。それぞれの描写は丁寧で美しいのかもしれませんが、何か日常の破片を切り取ったような断片的なエピソードが多く、話というより踊り子や温泉の女達の観察日記、といった感じ。 起承転結と序破急を踏まえた物語構成に慣れた僕には辛い作品でした。
これのどこをどうみたら名著になるんだ、と思っていたら思わぬところから答えが得られました。 2ちゃんねるの『名著と呼ばれているのに、読んだらクソだった本』というスレです。スレの趣旨としては「名著として名高いのに読んでみたら全く価値を感じなかった本を挙げる」というもので、あまりにも丁度いいので上記のような感想を添えて『伊豆の踊り子』を挙げてみました。 ついたレスが以下の通り。 『>温泉の女達の観察日記
まさにそれだよ。山なし意味なし萌えアリの、けいおんの元祖だよ だから萌えられなかったり、時代によって感性が隔絶したりすると全く通じなくなる』
このレスをみて、目からうろこが落ちました。 何しろ、『伊豆の踊り子』は、むやみやたらと色っぽい表現が出てくるんです。そうか……川端康成氏はとにかく踊り子や温泉街の女達に感じた『萌え』を読者に伝えたかったのか、と。 そして僕はそれを理解できなかったのですね。
ということは何ですか。 『伊豆の踊り子』を名著に押し上げた人たちは、『けいおん!』のファンのようなものだと。 確かに一本の小説としてはアレですが、細かくオチをつけた短文集にすれば行けるかもしれません。 あるいはゆるい4コマ、アニメに仕上げれば現代でもブレイクは可能かもしれません。まあ結構露骨に裸とか出てくるので、読者層を選ばないならそれなりにオブラートに包まないといけないかもしれませんが。
逆に、『けいおん!』を無理矢理一本の小説に仕立て上げると、難解な純文学になり、名著と呼ばれうるのかもしれませんね。
司馬遼太郎や池波正太郎の時代小説だって、今の少年漫画やライトノベルみたいな存在だったんだろうし、表現や作者の価値観、世界観が変わっただけで、今も昔も書いてる内容って変わってないのかもしれませんね。
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