言の葉孝

2005年04月13日(水) ちょっとした現実ミステリーの日(解決編)

 はい、お待たせしました。ちょっとした現実ミステリー、解決編であります。古畑任三郎のテーマをバックにお楽しみ下さい。

 さて、本編の解決に入るにあたって、昨日のあらすじを説明しておきましょう。
 僕は二限目の講義「共通自由特別講義 〜職業を考える〜」に出席するつもりでしたが、講義には少し遅れてしまいました。
 しかし入った教室で行われていたのは別授業。教務課の職員の方にも手伝ってもらい、色々確かめましたがどうして、本来の教室で別の授業が行われているのかは謎のままでした。ちなみにここで確かめられたポイントは以下の通り。

 1、入る教室は間違っていなかった。
 2、教室変更や、休講の可能性は無かった。
 3、僕以外の人で教室の場所を尋ねに来る人はいなかった。

 さて、それらを踏まえて、本編に行ってみましょうか。




 もう一度事実をよく確かめてみよう、と僕と教務課の職員さんは教務課に戻った。そこで職員さんは別の職員さんを捕まえて聞いてみた。
「あの〜、この『職業を考える』って授業、教室変更か何かありましたか?」
「いや、無いよ。どうかしたんか?」
 聞き返されて、職員さんが今までの敬意を説明すると、もう一人の職員さんは呆れたように言った。
「あのな、この講義、二限目やで?」
 そう言われても意味が分からず、きょとんとしていると、その職員さんは続けて言った。
「今は、“一限目”」
 僕は思わず時計を見た。現在午前10時20分。そして唐突にある事実を思い出した。





























 ------二限目は“11時”からだ。------



























 つまり僕の周囲は何も間違ってはいなかった。僕が二限目の開始時刻を10時からだと思ってしまっていたのだ。
 それに気付くと今まで不思議でしようがなかった事にどんどん合点が行く。
 時間が違えば、同じ教室でも全く別の講義をやっているのは当然の事だ。あの時やっていたスポーツ学の先生が「“ちょっと”遅れた」という言葉に反応したのも頷ける話で、あのスポーツ学は9時20分から始まる一限目の授業だ。10時過ぎに入れば40分遅れになる。それは明らかに“ちょっと”と言える範囲ではない。
 さらに間違っていたのは僕の方で、周囲はなんら異常は無かったのだから、周囲で同じように困る人間がでるはずもない。
「あー、そこは最初に僕がツッコまなあかんトコやったな」と、一緒にいた職員さんがコメントする。そう、唯一僕以外で間違っていたのがこの職員さんで、すぐに僕の勘違いに気付けなかった事が、この事件を一層ややこしいものにした。
 何とも下らないオチに、お互い笑いあった後、僕に出来た事は「お騒がせしましたー」と、早々に学務課を後にする事だけだった。



 リアルでここまで綺麗なオチが付くのも珍しかろう!

 というわけで、解決編でした。ちなみに、台詞等の細かいディテールはともかく、この話には一切の誇張表現は含まれておりません。完全ノンフィクションです。
 結構楽しい体験でしたよ?








 ちょっと私信。卒業された方も含む、四回生以上の出版会部員各位へ、報告があります。
 本日、ノ〜トルダム姫子氏が部室に出現致しました。

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