1903年01月03日(土) |
魔法使いに15の質問 〜ジェシカ=ランスリア〜 |
魔法使いに15の質問 〜“魔法使い達の夢”よりジェシカ=ランスリアの解答〜 (注:第二部終了時点での解答です)
Q1:あなたの名前と、魔導士としての地位があれば教えて下さい。
ジェシカ:今は旅をしている身だからな、実際は無職だが、資格としてはカーエスと同じく上級魔導士、もともとはカンファータ魔導騎士団の騎士団をしていた。 コーダ:シノンさんが亡くなったから、本当は団長になってたのにそれを蹴ってまで兄さんについて来たんスから凄いスよね。
Q2:あなたが魔導士となったきっかけは?
カーエス:女の魔導士は一杯おるけど、魔導騎士はあんまし聞かへんよな。なるのに相当の覚悟とか要ったん違うん? ジェシカ:そんな壮大な決心ではなかったぞ。強いて言えば反発心だな。ウチの家が世襲制でな。私の人生はすでに決まっているようなものだったんだ。別に継ぐのはかまわなかったが、それだけのために生きるのが嫌で、自分で切り開ける道を行きたかったんだ。出来れば誰も行ったことの無い道だ。それが女性として魔導騎士になることだっただけの話だ。
Q3:あなたが魔法を覚えた環境は?
ジェシカ:エンペルファータの魔導学校には及ばないが、イイ環境で学べた。魔導騎士になるための教育だからな、戦闘だけなら魔導学校出身の魔導士には負けん。 カーエス:魔導学校はある程度は何でも出来るように教えられるしなァ。広く浅く、一点だけ深く、なんやけど、やっぱり初めから一本に絞って訓練してる奴には適わんわ。
Q4:あなたの師匠はどんな教え方をしましたか?(もしいれば)
ジェシカ:シノン様とは剣と槍ということで、大分違っていたのでもっぱら手合わせをしていただいていた。シノン様は槍もかなり扱えていたし、私も剣を多少は使えるぞ。 リク:でも何で剣士のシノンだったんだ? 他に魔導騎士で槍使いがいなかったわけじゃないんだろ? ジェシカ:勿論最初は槍隊の熟練騎士に教えていただいていました。しかし、一年もしますと槍隊の隊長まで私に適わなくなりまして、最後に私が目標と仰げるのはシノン様しかいなくなっていたのです。初めてでしたよ、手合わせをしてこれはどう頑張っても適わない、と思ったのは。
Q5:初めて魔法を使えたのはいつですか? どんな気持ちでしたか?
ジェシカ:カーエスとそう変わらない状況だ。魔導騎士になる前に、魔導士団志望の者達と一緒に基礎訓練を受けるのだが、その実践訓練で出来た。然るべき手順を踏んで。出来て当然の状況だったのだが…… カーエス:やっぱキンチョーするんよなァ。 ジェシカ:うむ、使えた時にはなんともホッとしたものだ。
Q6:あなたが魔法を覚えるにあたって一番辛かったことは?
ジェシカ:やはり男ばかりの世界に女が紛れたものだから、いろいろやっかみがあった。少し失敗すると「これだから女は」とか、成功したら下で「女のくせに」とか言われるし、着替える時もみんな悪びれもせずに私に注目するしな。 リク:ああ、性差別ってやつか。 ジェシカ:ええ。あと補助魔法を使う他は、魔導騎士団は基本的に白兵戦力ですから筋力トレーニングなどの肉体的な訓練も相当厳しかったです。
Q7:あなたは主にどんな魔法を使いますか?
ジェシカ:魔法と言うより技だな。補助魔法で肉体能力、もしくは威力自体を高めたり、槍を飛ばして遠隔操作をするなど、魔法を使って槍技の幅を広げるのに使う。
Q8:十八番の魔法(つまり一番得意な魔法)は何ですか?
ジェシカ:それはやはり補助魔法だな。 カーエス:時間さえ掛ければ、ただの突きがえげつない程威力増すもんなぁ。 リク:《一時の怪力》とか《衝撃の増幅》とか、時間制限があったりするのは効果が大きいしな。一回“極星突”って技見たけどあれは確かにえげつない(苦笑)。
Q9:あなたは魔導士として何か特殊な能力を持っていますか?
ジェシカ:いや……特にはないと思うが? コーダ:集団支援系魔法はどうス? 《軍神の加護》とか《群起》とか珍しい魔法スよね。 ジェシカ:カーエスのように先天的な、もしくはリク様のように後天的な能力ではないがな。魔導騎士団の指揮官のみに伝えられる秘伝の魔法だから確かに特殊と言えば特殊だ。
Q10:魔法を使う上で苦手なことってありますか?
ジェシカ:普通の攻撃魔法、防御魔法だな。“流星突”などの遠距離用の技もあるが基本的に遠距離戦はとても苦手だ。あと戦闘用以外の魔法もあまり使えん。
Q11:魔法使いに必要な技能は何だと思いますか?
ジェシカ:それは自制心だ。そのへんでちょっと腕の立つ魔導士でも地形を変えるくらいの力がある。だからそれを正しい方向に使うためには己を御し切ることが大切だと思う。 カーエス:その割にはすぐに怒って槍突き付けてけえへん?
Q12:「魔法が使えて良かった」と思えるのはどんな時?
ジェシカ:個人的に有り難いと思ったのはカンファータ軍の最エリートたる魔導騎士団に入団した時だろう。女だてらに軍で出世するには魔導士の素養は不可欠だと思うからな。
Q13:逆に不便だと思うことは?
ジェシカ:それはない……あ、一つあったか。 リク:何だ? ジェシカ:魔法が使えると魔法が使えない状況で物凄くもどかしく感じるのです。 カーエス:“ディージー”戦の時はマジでヤバかったしなぁ。(第二部29話参照)
Q14:魔法って要ると思いますか?
ジェシカ:それは人によるんじゃないのか? リク様は目標を達成するためにいると思うし。ただ生きるなら魔法は特に必要ではないとは思うがな。
Q15:ありがとうございました。最後に魔法使いとしての今後の目標を明日に向かって叫んで下さい。
ジェシカ:(明日に向かって)命果つるまでリク様にお供するぞー! リク:いや、もうちょっと自分のこと考えようぜ(汗)。
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