なか杉こうの日記
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| 2006年03月25日(土) |
JICAの緒方貞子さん |
きのう、テレビのニュースでJICAの緒方貞子理事長が、中国への技術協力の必要性を言っていた。「隣人であるあのような大国が利するというのは、翻って日本の利益にもなる」というようなことを言っていた。
なるほどな、と思う。昨今の中国とわが国との関係の一部悪化のなかでそのようなコメントは小さな輝く宝石のようである。
中国に対して悪いイメージを抱く人が多いのかもしれないが、そしてそれは一部、かの国を知らないことに生じているのかもしれない。わたしはたまたま若い頃中国語を学んだことがあるので、そしてその頃はあまり好きになれなかった中国語であったが、そのときに周囲が中国的な環境にあったので、中国に対しては非常に良いというか尊敬しているイメージがある。(なんという悪文・・・)
それ以前の高校時代は、漢詩がとても好きだった。それから大学では現代中国に「突入」したわけである。もしわたしが大学で中国のことを学ばなかったら、きっと今の多くの日本人のように「偏見」の眼でかの国を見たかもしれない。
中国、韓国のことを述べると反発のコメントが帰ってきたことがあったのでとても恐い、が、ごく素朴な気持ちで、あの両国はかつて日本の「先生」であったことを思い出す。
きっと緒方貞子さんはそのことを言っているのだ。中国から学ぶことは多い、今でも。敬意を持って隣の国と接しなくてはならない。とくに過去にあれだけの軋轢があった国ですから。
わたしは、「ぬれティッシュ」を使うたびに、以前緒方さんが話していたことを思い出す。アフリカのどこかの国では、ぬれティッシュを一枚使うとそれをまた日に乾かして何度も何度も使うのだという。わたしはわたした紐に小さなぬれティッシュが一枚乾している姿を思い浮かべた。その光景はわたしがちょっと手をぬぐうのに一枚引き出すごとに、なんとも後ろめたい気持ちにさせる。
この、ぬれティッシュ一枚があの国ではとてもとても貴重なのである。
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