読書記録

2003年07月27日(日) ゛it゛ (それ) と呼ばれた子   ディウ゛・ベルザー

 幼年期
 少年期・ロストボーイ
 完結編・さよなら ゛it゛    の3部作

児童虐待を生き抜いた著者が初めて明かした壮絶な日々の記録

実の母にガスコンロで焼かれる
ナイフでお腹を刺される
アンモニアと塩酸入りの洗剤で掃除をさせられる
きちんと食事をとらせてくれなくて
与えられる物は赤ん坊である弟の残したもの
ベッドはガレージの簡易ベッドで寝具はなし
だから新聞紙やボロ布を身体にかけて眠る
そして 何より著者を苦しめたのは
名前であるデイビッドとは呼んでもらえず It(それ)と言われたこと・・

学校の先生によって救い出されてからも
母から受けた呪縛から逃れられない
家庭の秘密を人に漏らしたと言われ
自分はほんとうにいけない子だったのかと悩む

それでも母から虐待を受けていたとき
助けてくれなかった消防士の父を看取り誇りに思う

その本の中で私の心にのこった一文

人間は何か決定的な変化が起こらない限り
十中八九、自分が育てられたとおりのやり方でわが子を育てるようになる

新聞記事で何故か気になってインターネットで買った本だったが
とても気持ちの重たい本だった



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