人はどうしても、自分が今もっている幸せを忘れて、足りない物・失った物事にばかりにとらわれてしまいがちです。

ご相談者の方で、彼と別れてしまい、2ヶ月以上不規則な生活になってしまった方がいらっしゃいました。その女性は、「もう全てを失いました、私には何も残ってません」、という事をしきりに仰られるのでした。

そこで私はいくつかの質問をしたのです。その方は、ご実家に住んでましたので、「そんな○○様を心配されて、ご飯を作ってくれるお母様はいらっしゃいませんか？」また、「話や愚痴を聞いてくれるご友人の方はいませんか？」と。。。
お伝えしたその日は、あまりピンと来ていなかったようですが、後日連絡があり、「よく考えてみると、失ったものにとらわれてばかりで、家族・友人のありがたさや、このご時世で定職がある事も・・・。」というお返事を頂きました。私は、その方ご自身で気づいて、答えを出して頂けた事がとても嬉しかった事を覚えております。

その他にも、お金はないけれどご飯を食べられないほどじゃない。体が健康だからどこにだって出かけられるなど、ほとんどの方は、そのような幸せをお持ちなのではないでしょうか。

自分の中で、「こうあるべきだ」「こう生きたい」という理想があると、自分にはあれが無い、これが欠けていると、自分に足りない物ばかりを数えて、不平不満を言ったり、悩みを大きくさせてしまいがちです。

今ある事の中に幸せを見つけて、「足りている事を知る」というのは、幸福の土台となってくる事でしょう。