さかざきが綴る「アンティークな日々」
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赤、ピンク、赤紫、白、広島では様々な色が美しいつつじが満開です。
広島は、私達のお気に入りの街です。というのも、骨董祭の場合、夕方5時にはお仕事が終了することが、大きな理由かもしれません。私達にとって、まだ日が明るいうちに帰ることが出来るのは、稀有なことなので、ルンルンしながら帰り路につきます。
昨日の場合は...骨董祭終了後、泊まっている街の中心のホテルへ戻り、そこからは、珍しく自由行動。私達は(好むと好まざるとにより?)ほとんど24時間一緒に行動する場合が多いので、とても稀な出来事です。建築に興味のある河村は、ピースセンターを見に行くと言い、私は広島の繁華街をブラブラする為、街の中心にあるアーケードで別れました。
広島は、街の中心にアーケードが巡らされている興味深い街です。知らない街が大好きな私、思うがままに歩き回ります。広島の街には、お洒落なセレクトショップがいくつもあり、普段日本ではなかなかウィンドウショッピングする時間の無い私は、嬉々として、そんなショップの一つ一つを覗きます。そして、足を踏み入れたのが2階建ての大きな古本屋でした。
ここ数年、縁の無い古本屋でしたが、「学生の頃は、よく古本屋巡りをしたなぁ。」と思いながら、美術書、デザイン書を開け、まったりとしたディープな時間を過ごしました。そうしているうちに、アンティークに近い雰囲気の場所が!そう、心を奪われたのは「初版本コーナー」と書かれた一隅でした。ガラスケースの中には、三島由紀夫の豪華本「黒蜥蜴」や「金閣寺」。どちらも革張り、特に「金閣寺」は革張りに美しい金箔の箔押しが施されてる魅力的な装丁です。「三島由紀夫の肉筆サイン入り」との表示があって、サインのコピーが一緒に展示されています。そのゆったりとした筆跡に、「三島由紀夫ってこんな人だったのか。」と、ほんの少し彼を身近に思うことが出来ました。「鏡子の家」なんて、いったいどんな装丁がしてあったのでしょうか?「紫のクロス張りなんてぴったりよね。」などと思いつつ、古本屋を後にしました。
その後、「晩御飯は讃岐うどんを食べてくる!」と出掛けていった河村を尻目に、広島にお住まいの方なら誰でも知っているお店アンデルセンで美味しいパンと前菜のセット、そして赤ワイン一瓶を買い、ホテルへの帰路についたのでした。 広島最終日は、骨董祭終了後、東へ走り、神戸に一泊することになっています。
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