忘れないで (3) - 2008年01月19日(土) それからどうしたのか、全く覚えていません。私と友人は教室で気を失っているところを先生に発見されました。 二人で気を失っていた事や私の首に締められたような痕があった事を、両親や先生に問い質されましたが私はその事を誰にも言いませんでした。友人はその時の事を全く覚えていないそうです。 私も記憶が曖昧ですが、意識を失う直前に『りっちゃん』と名前を呼んだ気がします。だから、私は助かったのではないか、と思います。 私があのままりっちゃんの名前を呼ばなければどうなっていたのでしょう?それを考えると今でもぞっとします…。 あの出来事から十年以上の月日が流れ、以来私はあのような体験をする事がありません。あの友人とも中学卒業と同時に会う事がなくなりました。 ですが、今でもりっちゃんの夢を見る事があります。 りっちゃんは今だにピカピカのランドセルを背負って、私ににこにこと可愛い笑みを見せながらこう言うのです。 「忘れないでね、奈美ちゃん」 ***** これも違う場所から持ってきた小説です。 都市伝説風のオリジナル小説。あんまり怖くないほのぼのした感じだけど、ちょっとだけ怖い物語を目指しました。 なかなか面白い設定だったかな、と今でも気に入ってます。 ちなみに全てフィクションです。 「これは、私が子供の頃に体験したお話です。」から全てフィクションなので、私が体験した訳ではないですよ。 -
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