++いつか海へ還るまで++

雨が降る 代わりに泣いて いるように

降り続く雨 降り止まぬ雨


2007年03月30日(金) こころ いくつか。

「戻り道」

戻るつもりなく
過ぎたはずの時間

戻りたいとは
思わないつもりで ずっと

何になるわけでもない
戻って何を求める?

今を生きるということ
逃げるのではなく

わかっているのに
まるで遙か手から離れた風船を追うように
戻れれば少し変われるような気がして

見ないようにしていた
戻り道
あるはずもない
戻り道

それでも こんな夜には

細く暗闇の中に
見える幻の

あれは

戻り道

決して行くことのできぬ


*

「衝動」

壊れてしまいたい衝動
壊されてしまいたい衝動
凶暴なほどに

泣きたいほどに


*

「欠片(かけら)」

胸に刺さって抜けない欠片
いっそ押し込んで息を止めてしまえば
楽になれるだろうか


*

「鍵」

二度と開けられない鍵を
捨てられずに
幸せの形見のように持っている


*

「まぼろしの花」

虫は虫
花にはなれず

虫に生きられるのは
虫の命

虫の心に花の夢 消えずとも
虫は虫
花にはなれず

それでも夢見る虫


年老いて虫
虫として生きられず
ましてや花になれるはずもなく

今 息絶えようとする
花を夢見た虫

それを愚かだと
人は言えども


虫は虫
最期まで虫

けれどその心に
咲いた花は
誰も散らせず

たとえ幻でも


--------------------------------------------------------


                               ゆうなぎ


 < 過去   INDEX  未来 >


ゆうなぎ [MAIL]

My追加