| 2006年11月29日(水) |
降り止まない雨に打たれて。 |
其処にいるのは若かった日のわたし。 アノヒトが描いた拙い描きかけの それでも 幸せの記憶の欠片。 これだけはわたしだけの。
ここ2.3日は子供達の学校関係で特に慌しくて。 受験に向けての懇談会に家庭訪問は三人とも。 受験に関しての事では特に気が抜けない。 ついうっかりでは済まない提出物や奨学金の申請。
それに加えて これは有り難いことだけど この時期 仕事依頼や問い合わせも多く 請けている仕事も必死で進めてはいるが追いつかない状態。 せっかくのチャンスであり、今まで積み上げてきたことが やっと形になってきているということ。 何よりもこれから生きていく為に必要な細い糸、 切れてしまわないようにと焦る。 何とか・・と必死。
そんな中でも子供達は子供達でそれぞれ。 特に下二人は 朝 無事登校してくれるまでは胃が痛い。 ひと時 落ち着いたかなと思っていたら 思い出したように嵐がやってきて泣きたいような気分になる。
波はあって当然なんだろうと思う。 もっと一人一人を受け止めれる器がわたしにあればとも思う。 精一杯のつもりでも足りてないことは 誰よりも自分が知ってる。
それでもよりによって・・と思うことが沢山ある。 なんで重なる時はいっぺんにそれはやってくるんだろう。 振り絞った気力がひとつひとつ丹念な程に潰されていく。
叫びたいけど 叫びだしたらきっと止まらなくなる。 叫び声は吼え声に変わって守るべき全てさえ破壊してしまうだろう。 瓦礫の山に立ち尽くすことだけはしたくない。 それだけはしちゃいけない。
ドアを開けて雨の中を走り出したい衝動に駆られた。 何処までも何処までも走り続けてそのまま助走して飛びたくなる。 臆病者のわたしでもそれでなら飛べるような気がして。 そんな昏い誘惑。
幻影を振り払う。振り払う。振り払う。 爪が食い込むほど拳を握り締める。 痛みで生きるということを思い出すように。
吐き出して口にしてもいいことはひとつも無い。 大切な人たちのカサブタを引き剥がすことにしかならない。 それくらいなら ひとりで黙って呑みこんでいた方がずっといい。 傷口から流す血はもう此処だけでいい。
其処にいるのは若かった日のわたし。 アノヒトが描いた拙い描きかけの それでも 遥かな幸せの記憶の欠片。
いつまでもそんなものを と 吐き捨てるように言われた時に その言葉に込められた親心を 理解しつつも
わからなくていいから 其処にだけは踏み入って欲しくないと思った。
だから
頼むから触らないで と そこにはわたしの幸せだった頃の想い出があるから。 お願いだから それまで否定しないで と
俯いたまま振り絞るように震える声でどもりながら言った。
泣けもせず。
窓の外は今日も雨。
まだ当分降り止みそうに無い。
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ゆうなぎ
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