わたしは知ってる あたしの寂しさを。
わたしは知ってる あたしの孤独を。
わたしは わたしだけは知ってる あたしのココロにぽっかりと 果てしなく深く暗い穴が開いていることを。 その穴が決して塞がることのないことを いいえ。 あたし自身が塞ぐことを拒否していることを。
嘘をつくのが いつからこんなに上手になったんだろう。
期待しないこと。 求めないこと。
そうすれば世界はそれなりに回ってくれる。 少なくともその中で束の間でも わたしはあたしの欠片を見つけられる。 今のわたしには それが蜃気楼でも幻でもいい。 少しでも長くその夢の中にいられればいい。
夢からいつか覚めさせられる日がくるとしても その日が明日でなければいいと願うだけ。
薄く透明な誰にも見えない殻の中で だから あたしは 微笑む。
この後どのくらいかわからない時間を涙で無駄にしたくなくて
だから あたしは 笑ってみせる。 沢山 嘘をつく。
気づかないのか 気づきたくないからなのか きみは何も触れようとしなくて。
あんなにきみの前でだけは泣き虫だったあたしが あの日を境にぴたりと涙を見せなくなったことに。
あたしも当たり前のように初めからそうだったみたいに もう・・二度と。
それでいいんだと思ってる。 これでいいんだと思ってる。
だって あたしはきみがそんなに強くないことを知ってる。 怒らないでね。 でも あの時に確信した。 そうして でもそれは至極もっともなことだと そう思ってる。
むしろ今までそんなきみが そして今もそんなきみが こうしてわたしの手を離さないでいてくれていることだけでも 本当に感謝してる。
それほどに重いから この背に背負った荷物も 腕に抱えた大切なものも 降ろせないし落としたら壊れてしまう。
これを一緒に背負ってなんていえない。 そんなことをしたら確実にきみを壊してしまう。
そんなことはできない。 したくない。 ううん そんなきみを見たくない。
だから あたしは嘘をつき続けることに決めた。
自分で そう 決めた。
いつか 迎えにくるよと 本当は言って欲しかった。
嘘でもよかった。 信じさせてくれさえすれば充分だった。 守らない約束でかまわなかった。
応えられないのはわたしの方だったのだから。
でも きみは嘘をつけないひとだから。 できないことをできるとは言えないひとだから。
優しすぎるひとだから。不器用なひとだから そんなことが言える筈も無かった。
だから
あたしにできるのは微笑むことだけ。
夏 束の間 命を燃やす あの蝉のように。
鳴けずとも
キミの服を握り締めて 温もりに頬をよせて目を瞑って ただ 黙って。
あの日から
これからも
それが 許される限り。
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ゆうなぎ
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