過ぎていく時間。
止められるはずもないのに。 それはいつものことなのに。
あと15分もしたら この席を立って それから一緒に改札を抜ける。 来た道をまた戻っていく右と左に。
クリームソーダ越し 浮かんでは消えていく泡粒の向こう そのひとの姿を頬づえをつきながら ぼんやりと見ていた。
*
わたしの不器用さは今にはじまったことではないし それでも自分なりに精一杯これでも気を張っているつもりだけど ポカっと とんでもない所で抜け落ちることが多い。
それでいいと開き直るほどの根性もなくて いつも自分の中の矛盾点で右往左往している。 滑稽なほどに心はパニックになる。
白状するけど実はそんな時 ものすごく傷つきもする。 バカみたいに傷ついて でもそれを知られるのが嫌で 平気なフリをする。
そのうえ単純だから 笑ってもらえたら それでまたコロリと ものすごく嬉しくなってホッと安心する。
これでいいとは思わないけど これじゃ全然ダメだと自分を責めだしたら どうにも前に進めなくなる。 それじゃどうしようもないから どこかで線を引くしかないんだと思う。
ただ 自分が凶器にもなり得ることを 自覚することだけは忘れずに。
失望も愛想づかしもそれならそれで仕方ない。 そんなふうにその目に見えるのなら その人にとっては それがわたしの姿なのだから。
信じて貰えないのならそれで仕方ない。 結局 それがわたしに対して出された最終結論なら仕方ない。
わたしはわたしにしかなれない。 欠点だらけで間違いだらけだけれども その中で足掻いて それでも精一杯に考えて考えて考えて そうして進んだり立ち止まったり時には 後ずさりしたり逃げ出したり 闘ったり。
わたしはわたしなりのやり方でわたしをひたすら生きるしかできない。
*
手を繋いで改札を抜けた。
エレベーターを上り いつものようにホームまで見送ってくれた。
繋いだ手を 強く握り締めた。
大丈夫だよ。 って言ったら うん。 って笑って 繋いでいた手を もう一度 強く握り締めた。
それからゆっくりと離れて 温もりはそれぞれに戻っていった。
温もりを握り締めてポケットに入れて 新幹線に乗り込んだ。
もう少し もう少しまた
頑張れそうな 気がした。
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ゆうなぎ
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