++いつか海へ還るまで++

雨が降る 代わりに泣いて いるように

降り続く雨 降り止まぬ雨


2005年05月05日(木) 風が吹いて

今の家は日当たりと風通しがいい。

初夏のこの時期のお天気のいい日に
ごろんと横になって目を閉じると

風が通り過ぎていって
遠くで鳥のさえずりのようなものが聴こえて
薄く目を開けると
小さな鉢植えのグリーンが揺れているのが見える。

笑われてしまうほど単純かもしれないけど
これも 確かな
ささやかな ささやかな しあわせ。




想い出していた。



昔の アノヒトと見た風景と頬に受けた風

子供の遊び疲れた寝顔のおでこにキスした時に感じた風

4月 Kの隣で笑っていた 木漏れ日のベンチを通り過ぎていった風 



風が吹いて

想い出して

小さく笑って
もう一度 目を閉じた。


風が吹いて

思い出して

小さく笑って
もう一度 目を閉じて







一粒だけ

ほんの一粒だけ






何故だろう






涙が
こぼれた。


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ゆうなぎ [MAIL]

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