++いつか海へ還るまで++

雨が降る 代わりに泣いて いるように

降り続く雨 降り止まぬ雨


2005年04月20日(水) 欠片

薬を飲みはじめて泣かなくなった。
考えないわけじゃないのに感情に薄い霧がかかっていて
涙が 出なくなった。

これは喜ぶことなのか?
いや でも 少なくとも望ましいことでは あるのだろう。

生活 という場の中での 安定。例え偽りでも。

生きる ために 失くしていかなければならないものっていうのは
やっぱり ある。
現実ってヤツはある意味滑稽なほど容赦なく残酷だったりする。

純粋さとか優しさとか そういう なんていうか透明で
痛々しいくらいに柔らかなもの まっすぐな視線。
それを持ち続けられることは たぶん しあわせなこと。
だけど それを持ったそのまま 立ち続けることは とても 難しい。

自分で選んで

手からこぼれ落としていきながら
せめて それを 悲しむことも
もう できなくなっていくのかな こうして。

そう思うと心の遠い所で
何かが小さな声で啼いたような 気が した。




それでも




何処か精神の海の深い深い底に

もう とうに 透明なんかで なくなった
ちっちゃな薄く濁った欠片が

たぶん ずっと眠り続けている。

覚めない夢を見ながら。

---------------------------------------------------------

泣けないくせに
涙の一粒も流せなくなっているのに

サミシイ なんて
サミシクテタマラナイ なんて

せめて泣いて叫べたらいいのに。

それを選べばわたしは壊れるから
だから
包(くる)んだのにココロを。

どうして
包んだはずのココロから

薄ぼんやりと微笑みすら浮かべて
サミシイ と
わたしは呟いているんでしょうか。


繰り返して
繰り返して
繰り返して
繰り返して

誰にも聴こえないのに。


 < 過去   INDEX  未来 >


ゆうなぎ [MAIL]

My追加