コミュニケーション。
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「お土産だぞっ」
優ちゃんが、白いビニール袋を大きく揺らしている。
「ありがとー♪」
中身が何であろうと嬉しいので、 あたしはもう笑顔になる。
「とれなきゃやらないからなっ」
1メートルも離れていない場所で言うから、 可笑しくてあたしが笑ったら、 ビニール袋が胸に飛び込んできた。
袋から出てきたのは、 手にちょこんと乗る、まんまるなふくろうのぬいぐるみ。
「俺の趣味で買ったからなー、あんたのこと考えずに」
「あははは、いいのいいの」
だって、あたしとあなたの趣味はおんなじだもん。 そこが、嬉しいところなんだもん。
つぶらな瞳に首ったけになったあたしには、 同じものを愛でられる幸せ。
その日は終始、その子を優ちゃんと愛でて暮らした。 照れ屋の優ちゃんは、2時間後くらいに、 お前の顔思い浮かべて買ったんだ、と言っていた。 うん、あなたはきっとそうしてくれたのだろうって、思ってた。 優しいから。 ありがとう。
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今日は、セブンが1時間遅い出勤に。 だから、優ちゃんと一緒に帰れた。
車を降りる寸前に、お別れのキス。 キス魔のあたしが作った習慣である。 おやすみのキスもあたしがやり出した。 優ちゃんは特に反応したことがなかったから、 あまり嬉しくないか、普通のことだと思ってるか、だと思ってた。
いつも降ろしてもらう場所、いつものタイミング。 だけど今日は、向かいに車がいた。
あたしはどちらかというと、 車のなかなんて見てないんじゃない?というタイプだけど、 優ちゃんは、 見える可能性がある以上避けたい、というタイプ(というより世代、か?)
動作やセリフで時間を稼いでみたけど、車が動かなかったので、
「なんだかトロトロしてるから」
と笑って、ドアを開けた。 いつもの習慣をやめたら心配するかも、と思ったから。 なのに、
「あーちょっと待てよ、チューしてよかったのに」
これ以上ないセリフであたしを引き止める優ちゃん。 40の男がチューって言った…!と萌えている間に向かいの車が去ったので、 半身を戻してキスをした。
今までの人誰も、 キス魔のあたしに付き合いきれていなかったよ。 初めてだよ、 人目よりあたしとのキスを求めてくれたのは。 そういえば、こないだあたしがおやすみのキスをしなかったとき、 あなたのほうから、そう言いながらキスしてくれたっけね。 あたしの愛情表現を、受け入れてくれてありがとう。
今日は、ミカさんが10時〜14時の出勤だったので… あたしはお泊まり後一緒に会社に行き、9時半まで居て、 14時半から普通に出勤(笑) 特に何を喋るわけでもないんだけどな。 とりあえず、あたしが来るとご機嫌。 いつまでもそんな風に愛されるあたしでいるよ、と誓って、 毎日実現させることが、きっと、 あなたのために出来る事。
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